小説、この小さきもの

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  • サイズ 46判/ページ数 376p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784022520791
  • NDC分類 901.3
  • Cコード C0095

出版社内容情報

私たちは孤独ゆえに小説を生みだし、小説を読み書きするゆえに孤独を深めてきた――。小説の本質とは何か。私たちはなぜ物語を必要とするのか。「共感性読書」の波が席巻する現在、小説という散文形式の発展、語り手の位相の変遷を読み解きながら、神なき時代の叙事詩である小説の起源を探り、フィクションの本質に迫る本格文芸評論。目次 はじめに第一部 小説、感情、孤独第一章 詩と小説、色と光 最も似ていない物真似、最も甚だしい錯覚 なにが詩で、なにが小説なのか? 詩人の小説、小説家の詩 あれもこれも奇妙なふるまい 小説、この新奇なもの第二章 小説、この小さきもの なぜ「小」説なのか? 『源氏物語』の現代小説性 物語と感情史の大革命――アルファベットの登場 新たな声の誕生――叙事から抒情へ 世界初のグローバリゼーション――散文と孤独 大きな物語からの「辞退」――レクサティオ 隠れた意図と女性視点の欠如 アルファベットの功罪第三章 近代化、孤独、小説 ロンリネスの醸成と感染力 ひとはいつから「寂しい」と言うようになったのか? 寂しんぼ時代の到来 なぜ近現代人はこんなに寂しがりなのか? 共感はなにに運ばれる? 大きな物語のなかの孤独 ロンリネスを逆手にとる コラムⅠ 文化盗用第二部 神から遠く離れて――小説はいかに共感の器となり得たか第一章 デーモンが世界を散文化する 叙事詩から小説へ 「ここに私がいる」 内面にこそリアルがある 小説、この成り上がり者 神が去り、世界は散文化する第二章 散文、労働、翻訳 ナポレオンというインスピレーション 企図と手法の離反 労働としての散文 〝英語散文の父?ウィクリフ 翻訳、人間らしさのありか 汚染としての聖書翻訳第三章 共感を担う話法 心と声へのなめらかな誘導 自由間接話法とは何か? 社会の脅威とまで言われた話法第四章 リレータブルという価値 ラスコーリニコフと友だちになりたいか? 英語世界を席巻した共感語 自撮り読書――シンパシーとエンパシー 誰にも共感できない小説 苦しみは相対的なものか? 否定的エウレカ コラムⅡ 古典の〝浄化?と読み直し第三部 フィクションと当事者性――〝真実?はだれに語り得るか?第一章 リアリズムから読み解く共感 詩的な散文のリアルさ ゆっくりした散文の幻想性 大衆文化が押しだしたリアリティ リアリズムは個人主義に始まる リアリズム小説の優位点――不完全さと共感 理解、寛容、倫理――シンパシーでたどり着けないもの第二章 語り手から読み解く当事者性――人称と視点 「いまでなく、ここでなく、わたしでなく」 物語の分岐点――語り手の消失 生得的語り手――予め刻印された存在 語り手を消す方法その1――擬態と非劇化 語り手を消す方法その2――後景化と非劇化 日本語、初めて三人称で書かされる 語り手がいるとはそういうことだ 「た」の文体革命――明治の異化翻訳 二葉亭の方向転換――明治の同化翻訳 「た」から「る」へ時代に逆行 語り手を消す方法その3――前景化と劇化 革新的な語り手ネリー 語りの人称空間を広げた書簡体小説 小説、この「ま


【目次】

内容説明

なぜ私たちは小説に「共感」を求めるのか?翻訳という「体を張った読書」から散文文芸=小説の起源を探り、私たちが物語/キャラクターに没入するメカニズムを解き明かす。ギリシア・ローマ古典、聖書にはじまり、ウルフ、アーレント、アトウッドを経て、アマンダ・ゴーマン、市川沙央へ古典と現代、世界と日本をつなぐ本格文芸評論。書き下ろしコラム「文化盗用」「古典の浄化と読み直し」「市民検閲」を収録。

目次

第一部 小説、感情、孤独(詩と小説、色と光;小説、この小さきもの;近代化、孤独、小説)
第二部 神から遠く離れて―小説はいかに共感の器となり得たか(デーモンが世界を散文化する;散文、労働、翻訳;共感を担う話法;リレータブルという価値)
第三部 フィクションと当事者性―“真実”はだれに語る得るか?(リアリズムから読み解く共感;語り手から読み解く当事者性―人称と視点;フィクションでだれになにが書けるか?)
第四部 個人と包摂性、独立と連帯(咀嚼か窒息か;語りにおける回顧と模倣;What Are You Going Through?)

著者等紹介

鴻巣友季子[コウノスユキコ]
1963年東京都生まれ。翻訳家、文芸評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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げんなり

5
ちょっと前から翻訳者の方のほうが作家よりも言葉に厳密だなと思っていて、著者のエッセイをちょっと読んではその思いをさらに強くしていた。で、本屋さんでたまたま見かけた本書を購入。とにかく面白く読んだ。 小説とは何かと思うこともあり、だから、一部、二部は痛快なほどに明晰に小説とは?、の部分が語られていて、正に我意を得たり!、な感じ。 自分で小説を書くに際して感じていた些細な小説との距離が実は語りのレベルでの違和感だと気付き、ここでもこの自分の感覚は間違ったものではなかったのだと安心もする。 2025/10/06

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