月白

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  • サイズ 46判/ページ数 384p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022520661
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報




【目次】

内容説明

戦後の混乱期に、男だけを執拗に殺め続けた子連れの女殺人鬼・北川フサ。彼女のルポを請け負ったライターの海老原は取材を進めるうち、その残忍な行動に抗い難い魅力を感じ始める。フサに巣喰う強烈な感情は、やがて彼の苦悩をも炙り出して…。

著者等紹介

宇佐美まこと[ウサミマコト]
1957年生まれ。愛媛県出身。2006年「るんびにの子供」で第1回『幽』怪談文学賞〈短編部門〉大賞を受賞。17年『愚者の毒』で第70回日本推理作家協会賞〈長編及び連作短編集部門〉を受賞。20年『展望塔のラプンツェル』で第33回山本周五郎賞候補(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

228
宇佐美 まことは、新作をコンスタントに読んでいる作家です。戦後の混乱期をキル・ビルの如く逞しく生き、連続殺人の罪で死刑になったハンサムウーマン北川 フサの物語、大変読み応えがありました。 https://publications.asahi.com/product/25762.html2026/01/20

イアン

188
★★★★★★★★★★タイトルが美しく響く宇佐美まことの長編。妻を事故で亡くし息子と暮らすライターの海老原は、懇意にしていた編集長からある人物についてのルポを依頼される。戦後に5人の男を殺害し死刑となった女殺人鬼・フサ。事件を掘り下げる中で、フサがある少年と行動を共にしていたことを知り――。なぜフサは稀代の殺人鬼と成り果てたのか。取材を続ける海老原の視点は、やがて一人の戦争孤児の記憶に置き換わっていく。戦後という時代に蹂躙された人々の尊厳。それらを護るために戦う絆の強さは「血の繋がり」を遥かに凌駕していた。2026/01/26

いつでも母さん

170
白には200種類以上あると言う。初めて知った色【月白】カバーの装画は読後、私の中で憎しみの熾火となった・・このしんどさは宇佐美まことだ(当方比)戦後の混乱期、連続殺人事件の犯人・北川フサを、今あらためて追いかけるライター海老原の苦悩もまた憎しみが根底にあった。やばいよ、私も北川フサに魅入られて、心拍数が上がるのを止められない。苦しさを凌駕する快感に、人の持つ闇があるのを突き付けられて狼狽える私がいる。心が解放されるのはいつ?一生持って生きて行けと心の奥で自分が言う。そんな圧巻の本作、ファンは堪らないはず。2026/01/30

しんたろー

129
宇佐美さん新作は『13月のカレンダー』に続いて戦争による悲劇を伝えている。フリーライター・海老原誠が戦後すぐの殺人鬼・北川フサについての取材をしてゆく物語で、フサと行動を共にしていた大垣靖男との関わりを解いてゆく展開。実際に体験した母に話を聞いていたが、想像していた以上の地獄だった東京大空襲の描写に愕然とした。その後の東京の混沌とした状況や戦争孤児の過酷な境遇を思い知らされた。それらに比べると誠の抱える苦しみや憎しみが弱く感じて、前作ほどの感慨はなかったが、安穏とした平和な今を生きる私たちが読むべき作品。2026/02/23

まちゃ

106
妻を亡くし、息子を一人で育てるフリーライター・海老原誠、戦後の混乱期に5人の男を殺めた殺人犯・北川フサ、過去を閉ざした老人・大垣靖男。海老原が北川フサのルポを依頼され、取材を通じて繋がる過去と現在。そして、3人が抱えた憎しみという感情。それほど期待していたわけではありませんでしたが、読み進めるごとに引き込まれていきました。ミステリーとしても面白かった。2026/02/25

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