- ホーム
- > 和書
- > 教養
- > ノンフィクション
- > ノンフィクションその他
出版社内容情報
日本三大ドヤ街の一つ、大阪・西成区の釜ケ崎。彼らは様々な過去を背負い、居場所を求めてこの地に流れ着いていた。貧困、暴動、日雇い労働……街のリアルに肉薄するノンフィクション。西成出身・赤井英和さんのインタビューも収録。
内容説明
楽園はここか?彼らは様々な過去を背負い、居場所を求めてこの地に流れ着いていた。貧困、暴動、日雇い労働…街のリアルに肉薄するノンフィクション。
目次
序章 午前3時の違法露店
第1章 ホームグラウンド
第2章 漂着した居場所
3章 西成特区構想
第4章 「暴動のまち」と言われ
第5章 潜入した「天国」
第6章 「ごった煮」でええやん
第7章 西成ドリーム
第8章 支える「よそ者」
第9章 一つの区切り
終章 まちのヒーロー
著者等紹介
市原研吾[イチハラケンゴ]
記者になって四半世紀余り。朝日新聞社入社後、福井、和歌山、兵庫、大阪で主に事件を担当。投資詐欺や組織犯罪の取材に力を入れる。現在は大阪社会部の遊軍(何でも屋)。ダイナマイトを使った「ノミ行為」摘発の取材がきっかけで釜ケ崎かいわいに通うようになった
矢島大輔[ヤジマダイスケ]
2007年、朝日新聞社に入社。秋田、東京、沖縄、大阪で勤務。伝統的な祭りや習俗、経済事件、教育、災害、沖縄の基地問題などを取材。24年からは東京社会部で防衛省・自衛隊を担当している。ディープな世界に関心があり、西成に通うことに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ma-bo
93
日本三大ドヤ街の1つ西成区·釜ヶ崎。朝日新聞の紙面とデジタル版に掲載されたものを加筆、再構成したノンフィクションルポルタージュ。たどり着いた人達の紹介、特区構想や過去の暴動について、潜入取材の体験談等。そして西成が分かるキーワードの説明やデータ(西成区で生活保護率約20%。全国平均は約1.62%等)も。終章は釜ヶ崎出身の赤井英和さんのインタビュー。2025/05/21
kinkin
85
西成の今の姿、過去の暴動の様子、露天の数も減り街全体が昔に比べるとかなり落ち着いた様子がうかがえる。平均年齢は60歳以上で、生活保護を受けている人も多いということだ。しかしその生活保護を食い物にしている団体もあるようだ。本書に書かれていたのは、昔は見れば悪ということがわかったが、今は悪の姿が見えないところで悪が跋扈しているようだ、そんな西成をもっと明るく安全な街にしようと取り組んでいることも確か。その人たちのエピソードがそれぞれもう少し多くてもよかったと感じた。図書館本2025/07/16
おいしゃん
13
切り口たくさん、写真もたくさんで、西成を気軽に多面的に見れる好書。初出が朝日新聞の連載だけあって、意外に内容は堅い。2025/03/31
ちゃま
6
西成DEEPに潜入済。人が好きなら楽しい場所は、確かにそうかもしれない。けど、だいぶ離れたところから見たいけどね……。2025/08/03
ひつまぶし
4
新聞の連載を元にしているせいか、取り上げているテーマは多彩だが、情報が薄い。事実と事実を並べて背景の説明をごまかしているふうなまとめ方は新聞記者の文体のくせなのだろうか。犯罪が減ったとか、ホームレスが減ったとか、それは確かに事実なのだろうけど、比較対象がぼんやりしているので、いかようにも取れてしまう。「DEEPインサイド」と銘打って売ること自体がすでに使いつくされた印象操作にほかならない。とはいえ「こんなことが起こってるんだな」と知るきっかけとしてはいいと思う。説明しにくい部分だけがこぼれ落ちていく。2025/08/04