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出版社内容情報
子どもが性暴力に遭う場面は身近に潜む。その実態に迫り、大きな反響を呼んだ朝日新聞連載「子どもへの性暴力」の書籍化。家族や教師による性暴力、痴漢や盗撮、JKビジネス、男児の被害、デートDV──、被害者たちが語ったこととは。
内容説明
第24回石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞奨励賞受賞。大反響を呼んだ朝日新聞連載、待望の書籍化。家族や教師からの性暴力、児童買春、性的盗撮、痴漢、性的いじめ、JKビジネス、デートDV―。計104人、当事者たちの証言。
目次
1章 語り始めた当事者たち
2章 消費する社会
3章 男の子の被害
4章 家の中で
5章 立場を利用して
6章 脅かされる日常
7章 子どもたちの間で
8章 狙われる障害
9章 加害を考える
10章 治療とケア
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
fwhd8325
62
朝日新聞に連載されていた特集記事をまとめた作品です。とても読み応えがあり、とても苦しい気持ちになりました。ここで取り上げられているのは氷山の一角でしかないとうことです。家庭で、学校で、様々な場所で悪が潜んでいる現実に、驚きました。見て見ぬふりをしてきた現実が、どれだけの苦しみを生んでしまったのか。とても気が重いものになりました。2025/04/23
とよぽん
52
知らないことは、その人にとって存在しないことと同じ。まさに、この本にまとめられた「子どもへの性暴力」の事実は、意識して目を向けなければなかなか一般の人々には認知されない。だからこそ、新聞連載、書籍発行という形で世に出された意義は大きいと思う。特に、障がいを持つ子どもへの性暴力に憤りを感じた。本人はもとより、保護者の傷つき、人間不信、怒りは想像を超えるほどのものだと思う。しかも、加害者は顔見知りの場合が結構多い。卑怯この上ない。弱い人、なかなか声を上げられない人、幼い人、皆が安心して生活できる社会を!2025/04/12
たまきら
45
新刊コーナーより。膨大なケースが掲載されており、ただただ呆然としてしまった。個人差はあれど、性暴力を受けた子どもたちが大人になって(なることを拒否した人もいる)どうその傷と向き合っているかは信じられないぐらいに通っている。自分のものである体を、他人が一時的な欲求のためにおもちゃのように利用したことを、忘れられる人は一人もいない。新聞社らしいおさえた表現だが、怒りと、変えていきたいという強い気持ちはにじみ出てくる。一読の価値がある本だが、かなり精神的に消耗した。これから読む方にはその点ご留意いただきたい。2025/02/11
ryo
10
児童に関わる人は読んでほしい2025/06/22
ゆうき
9
『魂の殺人』本当にその通りだと思った。被害にあった方々は長い間、傷ついた心や身体を癒せず戦い続けている。読んでいても辛くて、心が痛くて仕方なかった。小さい頃から正しい性教育を受けて、プライベートゾーンの理解や『イヤ』と声をあげる、大人に相談すると教えてあげる必要性を感じる。信じていた大人に裏切られ傷つけられた心の傷は簡単には治らない。読み終えても、なんでこんな事が起こっているのだと怒りの震えが止まらない。2025/02/02