黒い波紋

電子版価格
¥1,600
  • 電書あり
  • ポイントキャンペーン

黒い波紋

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 222p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022514769
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

元刑事の加瀬将造は、孤独死した父親宛てに何者から毎月30万円の現金が届いていることを知る。さらにアパートを片付けると天井裏から古いVHSのビデオテープが。中身を確かめると、そこに映っていたのは……。江戸川乱歩賞・日本ホラー小説大賞受賞作家、渾身作。

内容説明

元刑事・加瀬将造(38)は、借金取りから逃げ回るロクデナシの日々を送る。ある日、子どもの頃に家を出ていった父親が、孤独死したとの知らせを受ける。加瀬は父親が住んでいたボロアパートを訪ね、金目のものがないかと探すと、偽名で借りた私書箱の契約書があり、何者かが毎月30万円を送金していることを知る。さらに天井裏には古いVHSのビデオテープが隠されていた。再生した映像に映っていたのは…。

著者等紹介

曽根圭介[ソネケイスケ]
1967年静岡県生まれ。早稲田大学商学部中退。サウナ従業員、漫画喫茶店長、無職時代を経て、執筆活動を開始する。2007年、「鼻」で第14回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞。さらに、『沈底魚』で第53回江戸川乱歩賞を受賞し、みごとダブル受賞を果たす。2009年、「熱帯夜」で第62回日本推理作家協会賞・短編部門を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

197
曽根圭介は、新作中心に読んでいる作家です。久々の著作ですが、凄いスピード感であっという間の一気読みでした。悪い奴らばかり登場しますが、生方貞次郎の渋さが際立っていました。今回は、中編だったので、次回は長編をお願いします。2017/09/05

いつでも母さん

116
暑さで頭の回転が今一つの私だからだろうか?なんだかなぁの読後感だった。亡くなった父親が持っていたビデオテープが現職の議員の過去を暴く・・いや、強請る物語。にしては『彼』との絡みがよくわからないままだったし、『家』の為には母の顔を封印する女の強い意志のみが明確ではあったが、ちょっとなんだかなぁ(二度目・・汗)だった。確かに黒い波紋が広がったけれど・・これから読む方は期待をせずにお読み下さい。期待値上げてちょっとなぁの私でした<(_ _)>2017/07/12

ケンイチミズバ

113
官憲の手を逃れ続けてきた左翼の亡霊。アジトへのシンパからの送金をある殺人事件の口止め料だと思い込んでしまった刑事崩れ。そこから展開するシノギで大勢が死ぬ。世襲も三代目、バカ息子の素行で地に堕ちつつある政治家一族に最後まで仕える老獪な主人公の行動力、精神のタフネスが体の衰えをも超え、なかなかの読み応えだ。最後のご奉公のつもりがガイ・リッチ―のゴロツキ映画みたいな思わぬ展開に。義憤にかられた侍にも見える主人公が主君への忠義心と汚れ仕事にも一縷の正義感ありと狭間で見せた刃向いが余韻を引くラストでした。2017/07/31

ma-bo

104
曽根圭介さんの作品は初読み。不祥事で退職する事となった元刑事の加瀬は、音信不通だった父が孤独死し遺産目的で身元引受人となる。当てにしていた遺産はなかったが、毎月送られている現金と、謎のビデオテープを発見...掴みから惹きつけられる展開。映っていた内容から辿りついたある代議士の息子を強請るが...最初は加瀬が主人公だと思っていたら実はだとか、表紙は誰と思っていたら読後表紙を見てそうかだとか、ビデオテープや、現金の真相や絡んだクズ達の結末だとか、面白かった。まさに一人の老人の死から始まる黒い波紋でした。2024/02/20

ゆみねこ

97
警察をクビになったロクデナシ男・加瀬将造は、音信不通だった実父の死を知らされ、遺品の中から金になるものを見つけた。この男が主人公なら嫌だなと思ったら、後半で元代議士秘書・生方貞次郎が登場し、話の流れが変わり、一気に面白くなった。一人の男の死によって黒い波紋が広がる。三代続いた代議士一家を守る男と女帝の話にシフトが変わってしまった?幕切れは少しモヤモヤ。。2017/08/31

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/11999332
  • ご注意事項