手のひらから広がる未来―ヘレン・ケラーになった女子大生

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手のひらから広がる未来―ヘレン・ケラーになった女子大生

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  • サイズ B6判/ページ数 254p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022511621
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

出版社内容情報

【文学/日本文学評論随筆その他】フルートが得意でフランスに憧れる大学生だった著者は難病を発症し、視力と聴力を失う。一切の光と音を奪われた孤独にあって彼女は言う。障害と幸せとは関係ない──本人紹介の新聞記事が「HAPPY NEWS 2012」大賞の感動エピソード、待望の書籍化。

内容説明

見えない、聞こえない世界に生きる。でも希望は失わない―絶望して泣いてばかりいた少女は、どうやって一歩を踏み出し、大学に復学し、「自分にも役割がある」「人の役に立ちたい」と思えるようになったか。壮絶な魂の軌跡。

目次

1章 視力も聴力も失ったけれど、助けてくれる仲間がいる!(盲ろうって何??;私って「すごい!」び?? ほか)
2章 病気はこうやって進んでいった(病気の始まり;迫りくる身体の異変(予備校時代) ほか)
3章 ついに聴力も視力も失った(緊急手術;ICUで自分の運命を嘆いた ほか)
4章 素敵な人たちとの出会い(一筋の光が現れた;たくさんの人たちの支え ほか)
5章 悩み、葛藤する日々(感情のない人形になりたい;手が触れていないと世界でひとりきり ほか)
6章 「ヘレン」の人生を引き受ける(「ヘレンの人生を引き受けます!」;指点字との出会い ほか)
7章 大学に復学し、ひとり暮らしを体験した!(再び大学へ!;緊張の初登校 ほか)
8章 今の私の夢や目標は…(障がいと恋;途中で障がいを負うこと ほか)

著者等紹介

荒美有紀[アラミユキ]
1988年9月9日、栃木県生まれ。明治学院大学文学部フランス文学科卒業。16歳のときに、「神経線維腫症2型」という身体中の神経に腫瘍ができてしまう難病を発症。以後、聴覚、肢体、視覚に障害が現れる。現在は全盲、全聾に加え、手に障害があり、歩行にも困難が伴う。現在、東京盲ろう者友の会理事、全国盲ろう者協会の発行する雑誌「コミュニカ」編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あん

78
難病で聴力と視力を失い、更には車椅子で右手も上手く動かせなくなってしまった女子大生が、復学し「自分にも役割がある」「人の役に立ちたい」と行動を起こすまでの実話です。 健常者が盲ろう体験をしてもあくまでも疑似体験で元に戻せるけれど、彼女は常に音のない暗闇の中に生きている。 中途障がいを認め必死に前を向こうと葛藤する姿が胸を打ち、毎日の生活に不平不満ばかりの自分が恥ずかしくなりました。 ぜひ多くの方に読んでもらいたいです。2016/04/09

美登利

57
短期間で中途障がい者となった彼女。読んでいると随分とわがままな女の子?と感じたりもしたけれど、自分自身に置き換えてみれば、いきなり今まで支障もなくできていた生活に不安と何故私がという怒りは、当然のことだと思えてきました。親の年齢である私からすればみゆさんのママの頑張りにこそ感銘を受けました。愛する我が子の突然の病、始終付き添っていなければならない事。そんな中でみゆさんが自分の障がいを受け入れ周りの人々との関わりを見つけ出した時、私までほっとしました。様々な努力で自分の使命を見つけたみゆさん良かったです。2015/05/04

ゆみねこ

56
1988年9月9日生まれの荒美有紀さん。難病で視力・聴力を失い、絶望の中から生き抜く決意をしたご本人の手記。我が子と同じ年齢ということで他人事とは思えず、母目線で読了しました。突然失われた当たり前の日常、彼女の感じた孤独感。ぜひ一読していただきたい1冊です。2016/04/23

ぶんこ

50
16歳に発症した病の為に中途盲ろうになってしまった美有紀さん。日本にもヘレン・ケラーのような障害を持たれた方々が大勢いる事に驚きました。生まれつきと中途盲ろうと、どちらがとは言えませんが、美有紀さんの場合は中学でニュージーランドにホームステイ、高校では吹奏楽に夢中になりと、やりたい事をやってこられて良かったなぁ。やりたい事をやれる時にやっておく事の大切さを日々痛感していただけに、幸せな少女時代にしてくれていたご両親の素晴らしさを感じました。この親にしてこの子有り。障害にめげない美有紀さんアッパレ。2016/08/10

37
大学生のときに聴力と視力を失った美有紀さんの著書。そのときの絶望と恐怖の様子が、読んでいても辛くて涙が溢れた。いろんな方の温かい支援に助けられ、今の彼女の幸せはあるのだろう。他の盲ろう者が、彼女と同じように周囲の人間関係に恵まれているとは限らず、引きこもり状態の人もいることを考えると、美有紀さんは運が味方してくれたのかなとも思う。2016/05/01

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