評伝ナンシー関―「心に一人のナンシーを」

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  • サイズ B6判/ページ数 327p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784022509772
  • NDC分類 726.5
  • Cコード C0095

出版社内容情報

 消しゴム版画家・ナンシー関の死から10年。だが、その文章は一向に色あせることはない。いとうせいこう、リリー・フランキーをはじめ、ナンシーの文章に影響を受けたという宮部みゆきなど、多くのインタビューで重層的に希代のコラムニストの真実に迫る。

内容説明

青森から上京してきた18歳の予備校生は、どのようにして、消しゴム版画家にして名コラムニストとなったのか。他の追随を許さない鋭い批評眼は、いかにして生まれたのか。なぜ、魅力的で非凡な文章を書き続けることができたのか。ナンシーを知る人たちへのインタビューとともに、彼女自身の文章に垣間見えるいくつもの物語を紐解きながら、稀代のコラムニストの生涯に迫る。

目次

第1章 ナンシー関の才能とその影響力(作家宮部みゆきの場合;天性の観察眼と「規格外」という自意識 ほか)
第2章 “ナンシー関”が誕生するまで(照れ屋のちょっと変わった女の子;「ホットドッグ・プレス」での初仕事 ほか)
第3章 青森での関直美(子どものころから「大人」;実家でのナンシー ほか)
第4章 旅するナンシー、歌うナンシー(香港でパーマをかける;ハンコとスタンプ台を持ち歩く ほか)
第5章 ナンシー関の全盛期(はじめての単行本;愛用の消しゴム ほか)

著者等紹介

横田増生[ヨコタマスオ]
1965年福岡県生まれ。関西学院大学を卒業後、予備校講師を経て、米・アイオワ大学ジャーナリズム学部で修士号を取得。93年に帰国後、物流業界紙『輸送経済』の記者、編集長を務める。99年よりフリーランスに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

厩戸皇子そっくりおじさん・寺

84
面白かった。ナンシー関自身は至ってまともな人間なのだが面白かった。私がナンシーのファンだったから全て興味津々で読んだ。初めてナンシー関のコラムを読んだ時の事を思い出した。全盛期の連載は全てチェックしていた。いまだにナンシー不在が淋しい。この人に勝るテレビコラムニストは永遠に現れるまい。今の私くらいの歳で亡くなったのだと思うと感慨深い。改めてナンシー関の著作を再読しようと思った。そして改めて合掌。2013/04/19

shikashika555

50
読み返すと今となっては意地悪に思えるところも倫理コードに引っかかるところもあるんだけれど、誰もが得ることのできる情報源をもとにここまでつぶさな観察をし、それを言語化し、日本人の集合意識のど真ん中に落とし込む技術の洗練度と独自性に呆気に取られながら惹かれてしまう。 現在もナンシーが生きていたら、どんな文を書いただろう。テレビに対してはどんな評価をしただろう。 2022/07/18

山田太郎

47
サブカルって聞いて反応する人必読。昔の宝島とかよかったなと思ってる人。しかし、表紙の”けっ”がうけた。サブカル好きな人が書いたほうがまだよかった気がするが、この距離感はこの距離感でよかったのかなと。2012/10/01

あじ

40
ナンシー関さんはTVコラムニスト兼消ゴム版画家。山のようにどっしりとした存在感を放ち、歯に衣着せぬ批評を貫くスタンスを生涯崩すことはなかった。何事においてもブレない軸を持つ人の周りには、慕う人々が集まるもの。本書を読んで私は彼女に「お友達からお願いします」(←しをんさんか笑)申請をしたくなった。それはもう叶わぬ願いではありますが…。偶像を胸に抱くしかないのかな。次はナンシーさんの生の言葉を集めた書籍を読む。2013/07/12

山田太郎

39
いつも心にナンシー関。何回か書いてるのですが、この人と中島らもの不在は日本の損失だと思うくらい好きです。難しく書くのは簡単だけど、わかりやすく簡単に書くのは本当に難しいことだと思った。デ-ブスペクター本当に最低だと。けんかにならないというか、でもまともにけんかになりそうな人いないというか。この理論的というか筋の通り方かっこいいよな、やっぱり心にナンシー持って生きていきたいものだと再認識、でも似てるのは太ったところだけだと思った。しかし、長生きしてほしかったと思ってもそれはちょっと無理だったと思うような人生2019/09/25

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