内容説明
たった20年前は「女はもっと自由に」って、みんな言ってたのに…。そんな考え方、もう古いの!?女性のためのアダルトグッズショップを経営する著者が鋭くつづる日本女性のセックス観の変遷。雑誌「an・an」のセックス特集から垣間見える、女性の生き方40年史。
目次
わたしとアンアン
第1章 処女であることって、そんなに大事?―70年代
第2章 自らの欲望について語る言葉―80年代
第3章 「きれいな裸」という勇気―90年代前半
第4章 カッコイイ女は、セックスも上手い―90年代半ば
第5章 「愛あるセックス」という呪縛―90年代後半
第6章 イタイ女って、誰のこと―00年代
第7章 バラバラになった女たち―現在
著者等紹介
北原みのり[キタハラミノリ]
1970年生まれ。女性のためのアダルトグッズショップ「ラブピースクラブ」代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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lonesome
18
時代時代で、社会の中で女性がどのような立場であったのか、1970年に創刊されたan・anはまさに時代を映す鏡のように、もっと自分らしく生きていいんだよと鼓舞するように当時の女の子に寄り添っていたんだなあと思うし、時代の空気によって確かに考え方やテンションが変わっていくのがリアルな女の子たちの存在感を伝えていてそれこそが雑誌の面白さだなと思う。そして思いの外北原さんが硬派だったことに驚いたし、飯島愛や東電OLについての話は時代背景がわかって改めて考えてみたらとても腑に落ち同性に共感される理由がわかった。2015/04/30
ステビア
17
一度は女とその性の解放を高らかに謳ったはずのアンアンは、時代の流れとともに再び保守化してしまったのだった。2020/05/29
sawa
10
★★★★★ アンアンのセックス特集から見た、70年代から2010年まで、日本の女がどう変わっていったかについて書かれた、実は真面目な本。美容院以外でアンアンを読む女ってどこにいるんだろう?と思ってたけど、70年代アンアンのかっこいい事!ヌード、セックス、リブ、政治、ドラッグって…こんなにトガってたとは。その頃のアンアンはどこへ行ってしまったんだろう…。東電OL事件についても言及されていたり、とにかく熱くて怒れる本だった。他の世代の女性はどんな感想を持つのだろうと、とても気になる。(図)2013/03/27
Toshi
7
1970年生まれアンアン。その40年の歴史を追いジェンダー感の変遷を考察、凄い本に出来上がってる。中村うさぎ〜小悪魔ageha〜飯島愛へと繋がる展開は感動的ですらありました。北原みのりさんはとても信頼出来る書き手です。2020/01/18
アイネット
6
図らずも真面目な話になっておりましたね。最初はもっとお馬鹿な話、いい年になってもアンアンを読んでいる女性を揶揄するような話だと思って読み始めたのですが。真面目な女性のセックス論でした。終盤はフェミ論でした。それはそうと、このタイトルと表紙いいなあ。部屋に飾っておきたいよね。あるいは窓辺に『ブスの開き直り』と一緒に置いて、窓の外の道を歩く人に見せびらかしたいよね。2017/12/24