麗しき花実

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  • サイズ B6判/ページ数 341p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784022507242
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

原羊遊斎、酒井抱一、鈴木其一など実在の人物の間に虚構の女性主人公を泳がせ、女性の眼から見た蒔絵職人の世界や出会った人々、そしてやるせない恋心を描いた渾身の力作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

108
蒔絵師の女性理野を主人公にした時代小説。理野は兄と共に江戸に出るが、兄は亡くなってしまい、師のもとに留まって一人で修業を続ける。酒井抱一のような実在の人物が登場し、江戸時代後期の江戸の文化が生き生きと描かれる。この作者の書く文章は、現代の日本の作家の中で一番好きだ。端正で美しく、気品がある。その文章が描き出す理野の凛とした生き方に喝采を送りたくなった。彼女のやるせない恋も美しく描かれ、その恋によって芸が磨かれることが活写されている。江戸を書いた小説だが、恋と仕事の間で悩むこの姿は普遍性がある。2018/09/02

じいじ

86
現代小説へ衣替えした乙川さん、その健筆ぶりは何冊か読んでみたが、決して衰えてはいないと思う。でも、乙川さんの魅力はやっぱり時代小説にあります。さて今作は、兄の亡きあと江戸に残って修行をつづける、女蒔絵師・理野の生き様を丹念に綴った長編物語。しっとり、じっくりの読み心地が何とも言えません。理野は仄かに恋心を寄せる基一と共に、蒔絵技術の向上を目指してもがき続けます。愛する基一が師匠の命とはいえ代作を担うことを嫌う海野は、ひたすら自身の作に没頭することを願うのである…。乙川さんの美しい文章に魅了されました。2022/01/09

初美マリン

29
蒔絵師が、舞台、偽作、代作に悩み、女性ゆえの悩み、一人で立ち向かう、周りに魅力的な女性の姿があり、ひとつの道に進むことに羨ましく思えて、抱一など実在の存在も楽しい2018/07/03

えむ女

18
松江から江戸に出て蒔絵職人として働く理野の女性としての気持ち、職人としての気持ちなどを実在の文化人と絡ませて書かれている。季節の描写が綺麗で言葉使いが少し難解であった。読むのに時間がかかったが読み応えのある一冊でした。2012/12/09

ジュール

15
再読。乙川さんの作品で一番好きなもの。現代物の木地師、装幀や翻訳もそうだが職人の世界。松江の蒔絵師の家に生まれた理野は兄と共に東都の江戸へ。原羊遊斎の工房で働いていた兄が急死し、理野が蒔絵師に。美を求めながら、工房の数物や師匠の代作で苦悩する。一方、酒井抱一、鈴木基一、谷文晁などの当代一流の文人と交流。特に基一との散策しながらの芸術に関するやりとりは惹かれた。「思い切って何かを壊さないと駄目、躓きを知らない職人は幸せだが成功もしない。」職人の常に美を追求する苦しさ。巻頭の蒔絵の写真もっと有れば良かった。 2022/01/22

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