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小林・益川理論の証明―陰の主役Bファクトリーの腕力

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  • サイズ A5判/ページ数 34,1/高さ 22cm
  • 商品コード 9784022505231
  • NDC分類 429.6
  • Cコード C0040

出版社内容情報

ノーベル物理学賞を受けた「小林・益川理論」。この理論と、その検証のためにつくられた巨大施設を過去10年ほど丹念に取材してきたのが、立花隆だった。カラー写真・図版を駆使して、難解な理論をやさしく解説する。

内容説明

小林・益川理論はなぜノーベル賞を受けることができたのか。それが正しいと証明されたからである。証明されない理論は、そういっては何だが、ほとんど紙くずに等しい。その意味で本当にノーベル賞をとったのは、2人の理論家プラス2人の理論を証明した実験物理学者たちである。その実験物理学者たちはどこにいるのか。ノーベル賞委員会のプレスリリースにその名前がはっきり記されている。日本の高エネルギー加速器研究機構(KEK)の「ベル」チームと、アメリカ・スタンフォード大学の「ババール」チームである。両チームは、1999年の実験開始から、世界の物理学史上最も激烈といわれる抜きつ抜かれつの競争を繰り広げた。そして2001年、両者はほぼ同時に小林・益川理論の正しさを証明した。

目次

1 小林・益川理論のノーベル賞受賞から何を学ぶべきか
2 消えた反粒子の謎に迫る(「ノーベル賞にいちばん近い」理論の検証;「極限技術が生んだ現代最大最高のマシン」;世界有数の加速器の担い手たち;ゴミの山から針一本の「宝」を見つけだす;我々の存在の根源を探究する;確度を求めて、もっともっとデータを;激烈な競争の中で進む研究;日本の科学ジャーナリズムはどうなるのか;基礎科学こそが、実用技術の極限を担う)
3 小林・益川理論を証明せよ!

著者等紹介

立花隆[タチバナタカシ]
1940年、長崎県生まれ。64年、東京大学文学部仏文科卒業。文藝春秋入社後、東京大学哲学科に再入学し、評論・作家活動に入る。「田中角栄研究―その金脈と人脈」(『文藝春秋』74年11月号)によって、大きな衝撃を与えた。人文科学、社会科学、自然科学の幅広い分野でめざましい活躍を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

i-miya

34
2010.08.25 (副題・陰の主役Bファクターの腕力) 1. 何を学ぶべきか、小林・益川理論。(図1) 6つのクオーク。(1)アップ(60)150-400万ボルト、(2)ダウン(60)400-800万ボルト、(3)チャーム(70)11.5-13.5億ボルト、(4)ストレンジ(60)0.8-1.3億ボルト、(5)トップ(90)1780+-43億ボルト、(6)ボトム(70)41-44億ボルト。◎マスコミの報道レベル。◎何がおもしろいところなのか。20世紀はじめ、量子論、相対論なかった。2010/08/27

月をみるもの

9
初めてつくばに来たのは科学万博で、その6年後にトリスタンを見に来たが、ここんとこはもっぱら放射光施設としてしか認識してなかった>高エネ研加速器。ILC 建設費用は5000億円くらいになったようだが( https://bit.ly/2ud7o05 )、費用対効果を比較すべきは他の学術研究じゃなくて高速増殖炉の開発なんじゃないの>学術会議。ちなみに、つくば学園都市に平成15年までに注ぎ込まれた税金総額は2兆6千億円( https://bit.ly/2ud1pbC )だそうな。。2018/07/08

ne_viderem

8
もう10年前の本で、ほんのちょっと立花隆さんには苦手意識があったんだけれど、積んであったのを引っ張り出して読んでみたら、やっぱり面白い。KEKのBelle実験を現場に行って最先端の研究者に聞き取りしながら書かれた本。書いてる最中に連載していた「サイアス」が休刊になったりして、先端科学への市民の関心の薄れにまで関心が及んでいく。2018/10/31

黒豆

7
今年ノーベル賞を受賞したニュートリノ関連でCP対称性の破れに調味があり立花隆さんが書かれた本という事もあり読む。理論物理とは研究環境を異にする梶田さん同様、実験物理学の最前線レポート、巨大装置特に磁石に興味を持った。2016/01/04

koji

5
5年ぶりに再読。「宇宙は何でできているのか」で、素粒子理論の基礎を学び、前回全く歯が立たなかった本書に気合を入れて向き合いました。小林・益川理論は、「クォークが3世代6個なければならないという予言」と「CP対称性の破れはクォークが3世代あることから生まれるだろうという予言」が正しいとされたことにあります。CP対称性の破れを証明したのが、B中間子を大量に作って精密実験を行うBファクトリー計画です。本書は、その実験を追ったルポです。しかし、凄いのはその先で、標準理論を超える現象の可能性が現れたことです。感動。2014/07/24

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