内容説明
「浮いた浮いた転んだ負けたで45年」辛酸をなめたからこそあふれ出る、松尾スズキによる濃厚な名言集。人生の絶望も、笑いのめせば希望に変わる。
目次
第1章 中年の飲みは基本、ゆっくりと死に向かう負け戦の中の宴である―中年・人生の敗北
第2章 不幸だあ。と、ひとりつぶやくこともある―不幸・怒り・絶望
第3章 私の愛の定義は「それがなきや死んじゃう」ものに捧げられる―恋・エロ
第4章 人生を勝ち負けで考えると、数多く笑った方が勝ちなんだ―笑い・その他
第5章 つねづね思うのは、飽きてからが「仕事」なんだなあ、ということ―仕事
著者等紹介
松尾スズキ[マツオスズキ]
1962年福岡県生まれ。演出家、脚本家、俳優、作家、映画監督。88年に「大人計画」を旗揚げし、97年『ファンキー!宇宙は見える所までしかない』で第四一回岸田國士戯曲賞を、2001年第三八回ゴールデンアロー賞・演劇賞を受賞。また、04年には初の長編映画監督作『恋の門』がヴェネツィア国際映画祭に正式出品。06年小説『クワイエットルームにようこそ』が第一三四回芥川賞候補作となる。08年には、映画『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』で第三一回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞の四五歳、中年である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パフちゃん@かのん変更
60
著者45歳。ふ~ん、45歳はまだまだ若いと思うけど。ときどきくすっと笑えるところもあったけれど、概ね刺さらず、読み流した。生きる世界が違うからかな。あまり共感は得られなかった。2015/04/23
ミナコ@灯れ松明の火
23
無駄にポジティブじゃないのがいい。中年たるもの、あんまり張り切りすぎると体に悪い。松尾スズキを読むのにわざわざこれを選ぶこともないけれど、著者のいいとこどりをした一冊。いい塩梅に面白かったです。2012/02/17
ozoz
7
中年真っ盛りな己。タイトルで手にとった。発刊は十年前。歳をとることのしんどさと、愉快さ、申し訳なさが毒とユーモアをはらみながら転がる。うなる言葉もチラホラ。現在、著者は中年から何になったのかな。2018/06/24
とってい
7
今まで松尾スズキ氏が書いた書籍からの名言集といった形。気楽に読めて、なるほどと思う部分やクスと笑える部分もある。2015/01/25
Yasutaka Nishimoto
3
帯には著者の名言集となっているが、いろんな著書、媒体に書かれたものをピックアップ、それにコメントをつけた体裁。2008年に購入し10ページほど読んで積んでおいたら、いつの間にか小説だと思いこんでいた。ようやく読了。「目上の人間がどんどん面倒くさい存在になってくるんだよ」は小学生向けの言葉。「この人たちとはもう話が通じないなぁ(以下、略)」というコメントに頷く。本書刊行時の著者が45歳。自分もその年齢を越えて数年たつが、人生を半分以上過ぎた中年という現在を疲弊しながらでも乗り切りたい。2017/12/16