テロルとクーデターの予感―ラスプーチンかく語りき〈2〉

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  • サイズ B6判/ページ数 230p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784022503992
  • NDC分類 304
  • Cコード C0036

内容説明

元厚生事務次官襲撃事件、田母神論文、秋葉原事件、グルジア戦争、金融危機、ルソー、中江兆民、幸徳秋水、大杉栄、宇野弘蔵…古今東西の本と事件をテキストに混迷きわめる時代を読むラジカルな対話集。

目次

資本主義の病理を見る―宇野弘蔵『経済学を語る』を契機に
国家は資本を制御できない―「村上ファンド」事件がつきつけたもの
理論と実践について―再び、宇野弘蔵の経済哲学をめぐって
『憲法九条を世界遺産に』の危うさ―『國體の本義』との対比から見える論理
民衆自治を取り戻すための変革―権藤成卿『皇民自治本義』という思想
求められる「大きな物語」―三二年テーゼが描く国家と日本特殊論
新自由主義の地獄絵―「働いて得たお金は自分のものか」
日本における社会主義の系譜―起点としての中江兆民、その思想的背景
天皇=中心を志向するアナーキズム―逆ベクトルを描いた幸徳秋水の立ち位置
唯物論をめぐる循環―「無神無霊魂」と米原万里の徹底した姿勢
国家が廃絶しても理想社会は来ない?―再び。幸徳秋水と『基督抹殺論』をめぐって
非国民の思想―「大逆事件」が“主義者”に見せつけたもの
ニヒリズムの革命―思想事件としての秋葉原無差別殺傷事件
待ち受けるファシズムという選択―グルジア戦争と世界的金融危機の意味
自ら弱体化を招く国家―権力がセイフティネットを壊す
単行本のための対話 テロルとクーデターの予感―元厚生次官襲撃事件と田母神論文に潜む欲望

著者等紹介

佐藤優[サトウマサル]
作家・起訴休職外務事務官。1960年生まれ。同志社大学神学部卒業。同大学院神学研究科修了後、外務省に入り、駐ロシア日本大使館などに勤務。2002年、背任容疑、偽計業務妨害容疑で逮捕。一審で有罪判決を受け、現在、控訴中

魚住昭[ウオズミアキラ]
ジャーナリスト。1951年生まれ。一橋大学卒業後、共同通信に入り、司法記者として、東京地検特捜部などを担当。1996年からフリーランスに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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金吾

21
日本における社会主義の変遷の一考察として興味をひく内容でした。中江兆民、幸徳秋水の部分が面白かったです。2024/04/08

りり

7
中江兆民がルソーに影響を受けてるって解説されても‥。佐藤さんの言ってることが正しいのか間違ってるのかすら分からない自分、どうしたもんだろう状態です。判断できないので、ジャッジはせずに経済学の本とかを読んでみようかと思います。2015/03/30

さえきかずひこ

2
対談本における佐藤の異様なまでの饒舌さには論の正否を待たず、しばしば詐欺師的な雰囲気が伴うので、読み手は注意力を要求されるが、 その発言に対して真摯に問いを繰り返す魚住のスタンスはかなり読者に近く、親切だ。本書は後半がおもしろい。 とくに日本の社会主義史を振り返り、兆民と秋水を比較検討する点や、現代日本の心のあり方を`不安'と位置づけ、 そこを起点にアナーキズムのバリエーションについて論じる点はとても興味深い。2009/07/14

こうきち

1
なるほど。佐藤優さんの本でなかなか面白い対談というか。再読したいですね2025/02/17

amanon

1
それ程期待しないで手に取ったのだけれど、いざ読み始めると予想外の面白さで、殆ど一気に読み終えてしまった。とにかく佐藤氏の視点の鋭さ、読みの深さには改めて唸らされる。以前も述べたことだけれど、この人と内田樹、あるいは福田和也との対談をどこかで実現してくれないかなということを改めて思った。個人的には『憲法九条を世界遺産に』と幸徳秋水について論じた箇所が特に興味深く読めた。2009/06/20

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