内容説明
医療崩壊はわたしたちを直撃する。慢性的な医師不足、過酷な救急医療、患者の窓口負担「ゼロの会」…現場取材歴40年のベテラン新聞記者による現状のレポートと解決策の提案。参考になる本・ホームページ、キーワードの解説、資料多数。
目次
第1部 ドキュメント医療危機(東北大学の挑戦;予言者とその後継者たち ほか)
第2部 ニッポンERの今(窓口は一つ、欧米型救急;受け入れ、悩む医師たち ほか)
第3部 七不思議ニッポンの医療機器(日本製も使用は外国が先;「中古市場」と皮肉られる ほか)
第4部 歯科医療はもっと悲惨(歯科崩壊の実態;海外製入れ歯、待った!)
著者等紹介
田辺功[タナベイサオ]
1944年神奈川県生まれ、富山県育ち。東京大学工学部航空工学科卒。68年朝日新聞社入社。大阪本社科学部次長、同部編集委員、東京本社科学部次長などを経て、90年より東京本社編集委員。医療ジャーナリスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しまん。
2
朝日新聞のジャーナリストによる、医療の現状の取材とそれに対する提言。かなり医師よりの内容。元が新聞のため、途切れ途切れの構成となっていて少し読みづらい。しっかりと取材されていて、提言も的を射ていると思う。2014/01/15
讃壽鐵朗
2
かの朝日新聞社の記者でありながら、殆ど医師の立場に同情して書いてあるのがかなりの驚きであった。一部には、これほど書いたら今後は特に厚生労働省の取材は不可能になると思わせる箇所もある。 多くの提案は至極尤もでそれらが実現されれば、明日からでも医療崩壊が食い止められるような希望もわいてくる。 しかし現実的には先ず可能性はないだろう。 それにしても日本という国は色々な点で、世界中のいいとこ取りをするのが大の得意なのに、この医療分野においてはそれらを無視し呆れるほどやる気がないのはどうしても不思議である。