いじめはなぜ防げないのか―「葬式ごっこ」から二十一年

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  • サイズ B6判/ページ数 260p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784022502674
  • NDC分類 371.45
  • Cコード C0036

出版社内容情報

「鹿川くん事件」からちょうど20年。再びいま全国を「いじめの波」が襲っている。本書は「現代的ないじめ」の原点である「葬式ごっこ」を起点に、綿密な取材と考察、当時の関係者へのインタビューを試み、いじめを防ぐ方法を徹底的に追求する提言の書である。

目次

1 いじめ隠しの構造(学校は「いじめ」という言葉の有無ばかりを探している―現場のメカニズム;「継続的じゃないもん」―学校と教育委員会の一体化;「ヒドイ 最っっっっ低―」―文部科学省まで連動)
2 「みんなだよ、みんなでやっちまったんだ」―「葬式ごっこ」を追跡する(八年後の証言;二十一年後の証言;「教室の病い」まざまざと―葬式ごっこの「追悼の言葉」を分析)
3 いじめ対策にマニュアルはない(疑問が多いいじめ対策―〇六年秋以降の対応を検証;「昔のいじめ」と、どう違うか―現代いじめ考;ここにも「いじめ隠しの壁」―いじめ訴訟判決の傾向)
特別対談 あこがれのない教室にいじめは生まれる(齋藤孝+豊田充)

著者等紹介

豊田充[トヨダミツル]
1938年1月、東京生まれ。東京大学経済学部卒。62~97年、朝日新聞記者、主に社会部に勤務。80年代初めから校内暴力、いじめ、不登校などの報道を手がけた。95、96年度、日本大学文理学部教育学科非常勤講師。日本教育学会会員。同学会「変化する社会と子どもの異変」「教育改革の総合的研究」研究会に参加(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鈴木律

2
鹿川くんの自殺事件は、大々的に報道されたいじめ自殺事件の1つです。これは、その事件から21年後の同級生のインタビューが掲載されています。そこまで追跡してインタビューを取ったことは、とても意義のあることと思いました。斎藤さんが、国の締め付けがきつくなってる、戦前の師範学校を目指しているようだ、的なことを言われていて、ほうと思いました。2019/08/05

kumota

2
ただの記録本かと思ったが、被害者と同じクラスだった生徒のその後を追い、当時の様子を聞いている。 20代になった彼らの話はたとえ自殺者が出たいじめであろうとも、状況や立場により受け取り方、受け止め方様々である事を改めて印象づけるものだった。 20代前半の子どもと大人両方に近い年齢ならではの意見でありより身近な言葉として受け取る事が出来た。 また、教育関係者ではない著者の記者としての視点、齋藤孝さんとの対談、無駄がなく読みやすいものだった。2013/02/23

RIki Bando

1
鹿川くんに対する葬式ごっこに関する、同級生の証言を交えながら現代の教育制度の抱える綻びについて、筆者の考えが分かりやすく述べられている。結局、生徒が向上心を持って学校生活を送れるかは教師の手腕にかかっている。2017/06/04

彩灯尋

1
葬式ごっこでは、被害者を死んだものとして机の上に花や線香が挙げられた。「やすらかに」「さようなら」「いなくなってよかった」等書かれた追悼色紙には、担任を含む4人の教師も「ドッキリ」だといわれて参加していた。被害者は以前から無視されており、葬式ごっこはその延長にあるものと思われる。これは初めていじめ事件がメディアに取り上げられた事例である。いくら”ドッキリ”と言われて騙されたとは言えど、やっていいことと悪いことがわからなかったのだろうか。厄介払いとしての転校推奨ではなく、いじめ解決に向けて学校は動くべき。 2015/01/24

かんな

1
図書館で中学生位の男子が読んでいました。借りずに棚に戻したということは(-.-)彼は大丈夫だということ?2014/08/10

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