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出版社内容情報
【芸術/コミック】古今東西の童話や民話を諸星流にアレンジした、魅惑的なブラック・メルヘン!! 『瓜子姫とアマンジャク』、『シンデレラの沓』、『見るなの座敷』、『悪魔の煤けた相棒』、『竹青』の5編を収録。諸星ファンにとっては絶対見逃せない一冊です。
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ミスランディア本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
78
漫画。和華蘭(わからん)系メルヒェン異聞▽[瓜小姫とアマンジャク]瓜子姫は神の言葉を伝える姫だった。けれど成長した瓜子姫は神の声が聞こえなくなる。姫はアマンジャクに頼んで森へ行きモノノケたちの噂話を聞く[見るなの座敷]男の前に現れた”さよ”はよくできた嫁。しかし「見てはいけない」といわれた部屋をのぞくと。SF調[シンデレラの沓]沓(くつ)を無くしたシンデレラは地下の遺失物保管倉庫へ行く[悪魔の煤けた相棒]地獄の釜の中[竹青]黒衣をまとってカラスになる▽クツフェチの王子様面白い。2013年発行2025/07/21
たまきら
31
童話・民謡を基に諸星さんが描くストーリー、面白かったです。こんな切ない瓜子姫、はじめて。竹青もとても素敵でした。あとがきで和洋中抱き合わせにした理由が書いてあって、ついでに和華蘭(わからん)という和洋中の同義語を知りました。ふふ、わからん、かあ…著者の世界にぴったりの言葉な気がしました。2024/09/13
ぐうぐう
30
グリム童話をモチーフにした『トゥールデおばさん』『スノウホワイト』の流れを汲む最新短編集。日本民話2編、西洋メルヘン2編、そして中国もの1編という、バラエティ豊かな内容。童話に教訓は付き物だが、諸星大二郎はその教訓に縛られず、自由な発想でもってアレンジしているのがいい。「シンデレラの沓」なんて、実に皮肉が利いてて、愉快で楽しい。また、「瓜子姫とアマンジャク」のエンディングは、しばらく余韻を引きずるほどに印象的だ。2013/12/16
kei-zu
15
あとがきにあるように、著者が描く「瓜子姫」と言えば「妖怪ハンター」シリーズだが、視点を変えた本作はまたおもしろい。その他の物語も、想像もつかないあれよあれよの展開。グロテスクなばかりでなく、漂うユーモアがこの作者らしい。2024/06/06
T.Y.
15
日本民話から「瓜子姫とアマンジャク」「見るなの座敷」、西洋から「シンデレラの沓」「悪魔の煤けた相棒」、そして中国から「竹青」の5編。お伽噺を活劇に発展させたものから、古いお伽噺の世界が現在と交錯するパロディめいたもの、不条理な怖さまで縦横無尽なアレンジ、相変わらずの手腕が発揮されている。巫女に課せられた宿命に抗い、アマンジャクと独特の交流を築く瓜子姫がとりわけ印象的(アマンジャクが彼女に成り代わるエピソードが通りすがり的な一挿話に過ぎないものになろうとは)。2014/12/18