出版社内容情報
手塚治虫のライフワーク『火の鳥』12作がオリジナルのB5サイズで復活! 手塚治虫のダイナミックな描線を堪能できる大判サイズ。生誕80年を記念して、なつかしのデザインで。毎月2冊ずつ刊行予定。第4回は「乱世編(上)」と「乱世編(下)、羽衣編」の2冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
66
手塚治虫版「平家物語」だ。権力に取り憑かれた男と、ただ愛する人と生きたかった男の物語。COM版とは、展開は変わっているが、大きな構成は変わっていないことが分かる。カット的にも同じようなカットが使われていたりする。手塚治虫の場合、描き直すと大きく変わってしまうことがよくあるが、この話の場合は、平清盛を始めとする実在の人物を入れ込んでいるので、こうなったのだろう。後編に進もう。2020/11/03
zero1
63
人の歴史は戦争の歴史。平家物語の世界を手塚の手法で表現。木樵の弁太は許嫁のおぶうと離れ離れに。両手の無い男は別のエピソードに登場。手塚の牛若(義経)は冷酷無比。おぶうは火の鳥の血を狙う清盛の近くに。弁太はおぶうを追って都へ。五条大橋でおぶうの情報を探す。犬と猿は共存できないのか?火の鳥の話す内容は手塚のメッセージ。やがて栄華を誇った平氏は清盛の死で滅亡に向かう。盛者必衰は避けられない?下巻に続く。2020/08/14
りんご
35
平清盛は永遠の命を願ったでしょうね、確かに確かに。金に物を言わせ火焔鳥(クジャク)を手に入れる。女御おぶうが火焔鳥に触れ、(これはただの鳥では?)と気付くシーンは魅せるね。これが火焔鳥?清盛信じてんの?驚き、迷い、憐れみ、苦しみが表情で見事にわかります。終盤の村の豊年祭り。見開きの祭りシーンですよ。かがり火と群衆と影。自分も祭りに参加しているような気持ちになりますね。上巻は清盛退場まで。2022/04/29
出世八五郎
26
鳳凰編の我王登場するも冒頭だけ。ベースは源平合戦だから物語の拡大がない。※関係ないことだけど、お子さんのいる家庭には、手塚治虫のブッダと火の鳥があってもいいかも知れない。輪廻転生や本覚思想、仏教思想などもののあはれを学べるから。2015/12/22
リッツ
18
あ、ここ読んでないかも?と図書館で借りました。時代は乱世、源平合戦に巻き込まれる人々。一途な恋の行方が気になる。2024/05/24