出版社内容情報
この小説の主人公である「先生」は、かつて親友を裏切って死に追いやった過去を背負い、罪の意識にさいなまれつつ、まるで生命をひきずるようにして生きている。と、そこへ明治天皇が亡くなり、後をおって乃木大将が殉死するという事件がおこった。「先生」もまた死を決意する。だが、なぜ……。 (解説 古井由吉・ 注 大野淳一)
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
明るい表通りで🎶
49
これほどまでに凄惨(せいさん)な内容を持つ物語がどうしてこのような、人の耳に懐かしいような口調で語られるのだろう。むしろ乾いた文章であるはずなのに、悲哀の情の纏綿(てんめん)たる感じすらともなう。挽歌の語り口ではないか、と解説者(古井由吉)は思っている。おそらく、近代人の孤立のきわみから、おのれを自決に追いこむだけの、真面目の力をまだのこしていた世代への。36章から50章まで、「K」の恋の告白からその自殺に至るまでの、その間の文章はなんと言っても日本近代文学中の圧巻である。2025/12/17
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