出版社内容情報
歴史的に中国とその周辺地域との関係を規定していた原理は,「華夷秩序」と「朝貢システム」である.本書はその生成と構造を分析し,19世紀中葉以降列強諸国が加わった条約交渉の過程に見られる新たな東アジアの地域ダイナミズムを解明する.そしてそれが今世紀の国際関係に及ぼした意味と香港をめぐる中英関係の世界史的意味を考える.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いとう・しんご singoito2
8
相原、アリギ、ポメランツ等に言及されている浜下なので読んで見ました。以下のような刺激的な主張も。「七〇年代末からの新たな中国の開放という条件の下で(略)国益や国家の主張ではなく、アジア規模の広域地域秩序を考え、その安定とバランスを考えねばならないであろう。(略)より長期のアジアの国際体系の歴史文脈と域圏のダイナミズムの中で日本を新たに位置づけることが求められ(略)むしろ積極的に日本を分けていくような、そして、それぞれの小地域をアジアの文脈の中に置き直していく営為が必要になるのではないであろうか。」P1372023/10/29
-
- 洋書
- LAMPEDUSA