岩波アクティブ新書
江戸売り声百景

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  • サイズ 新書判/ページ数 144p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784007000744
  • NDC分類 384.37
  • Cコード C0239

出版社内容情報

朝一番にやってきた豆腐売りや納豆売り,夏の風物詩のひとつであった金魚売り-かつて生活を彩る音として,身近な位置にあった「もの売る声」.江戸時代にまでさかのぼって掘り起こし,寄席芸として完成させた著者が,その魅力を縦横に語る.【CD付】

内容説明

「納豆売り」の声で明ける朝。売り声は庶民の時計代わりだった。新年は「お宝売り」ではじまった。売り声歳時記でたどる一年。まろやかな西の売り声、しゃきしゃきした東の売り声。読んでも伝わる言葉の響き。声に出して拍やリズムを感じてみよう。浅草という土地の魅力を自分史に重ねて熱く語る。新宿末広亭での舞台を収録したCD付。

目次

その1 浅草遠景近景―「売り声」を芸にするまで(芸人になるまで;修業時代)
その2 売り声でたどる一日(朝の売り声;家にいながらリサイクル ほか)
その3 売り声歳時記(年の初めは縁起担ぎと厄落とし;江戸の魚番付 ほか)
その4 口上に生きるリズム(口上はラップそのものだ;売ったバナナはなんのバナナ? ほか)
その5 売り声を掘り起こす(もののイメージと音;舞台芸としての売り声 ほか)

著者等紹介

宮田章司[ミヤタショウジ]
1933年東京生まれ。1954年漫才師宮田洋容(故人)の門下生になり、翌55年同門の宮田陽司と組み『陽司・章司』のコンビ名で漫才界にデビューする。その後文化放送のレギュラー番組を持つかたわら民放各局の演芸番組に数多く出演。1964年三沢あけみの専属司会者になる。1969年、日本テレビ「11PM」の準レギュラーに。1976年コンビ解消後、漫談家と司会者の二足の草鞋を履き、「和田弘とマヒナスターズ」の専属司会者になる。その後文化勲章を受けた大道芸の坂野比呂志(故人)と出会い、江戸売り声の魅力に強くひかれて、寄席芸として「江戸売り声」を完成させる。現在日本でただ一人の「江戸売り声百景」和風漫談家として活躍中
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アナーキー靴下

55
「ガマの油売りの口上」に興味ある旨書いたところ著者の本をご紹介いただき有難く読む。売り声や口上の文章も載っているがどちらかといえば売り声文化そのものが書かれた本だ。著者が芸人になるまでのくだりや売り声が生活の一部だった頃の庶民の暮らしぶり。売り声のように大衆文化と一体化した芸能を守るのはとても難しいのだろう。売り声だけを保存しても現代から隔絶され遠くなりすぎるし、文化に息づかせたままを求めればきっといつかはきれいな上澄みになってしまう。宮田さんはその稜線にいながら伝え続けてくれた貴重な方だったのだと思う。2024/08/01

バニラ風味

21
私の母の実家は、千住中居町。この本の著者が生まれた所です。そこらあたりは、昔、こんなに色々な売り声が響き、それが当たり前で、人々が暮らしていたんだな、と思うとなんか不思議な気持ちです。昔はお店に行って物を買うのではなく、お店が人々の所に商品を売りに来ていたんですね。その時代を一目、見てみたくなりました。江戸東京博物館と、深川江戸資料館に行って、その時代に浸ってこようかな。2016/10/14

Tan Tan

0
売り声を芸にしている宮田章司さんの著作。江戸時代から現代までのさまざまな売り声を宮田さんの思い出とともにわかりやすく解説してくれています。 CDもついていて宮田さんの心地よい声色とリズムの売り声を聞くことができます。2018/06/18

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