出版社内容情報
第二次大戦中にドイツ兵と愛し合ったフランス人女性の多くが、解放後に見せしめとして丸刈りにされた。「対ナチ協力者」として命すら脅かされた彼女たちはどのような戦後を生きたのか。日本人留学生が、つらい過去を背負いながら戦後フランスを生き抜いた女性たちに出会い、その人生を綴った記録。(解説=マルコ・ソッティーレ)
内容説明
第二次大戦中に「支配者」であるドイツ兵と愛し合い、解放後に見せしめとして丸刈りにされたフランス人女性たち。ロバート・キャパが撮影した写真やアラン・レネの映画『ヒロシマ・モナムール(二十四時間の情事)』でも知られる彼女たちは、「対ナチ協力者」の烙印をおされ、フランスにおけるタブーとされてきた。「丸刈りにされた女たち」をたずねて二〇〇四年にフランスに渡った日本人留学生が、その困難に満ちた戦後の人生を綴った記録。
目次
第1章 レジスタンスの国―ジャクリーヌの場合
第2章 写真の呪縛―シモーヌの場合
第3章 「ナチの被害者」―リナの場合
第4章 母と子の戦後―テレーズとマリ=ジョゼの場合
第5章 制裁の起源―マルグリットの場合
第6章 「不幸な人生を歩むよう定められているの」―セシルの場合
第7章 「これは恋の話なのです」―マドレーヌの場合
第8章 できなかった再出発―エステルの場合
著者等紹介
藤森晶子[フジモリアキコ]
1979年広島市生まれ。東京外国語大学外国語学部欧米第二課程(フランス語専攻)卒業。ストラスブール第三大学大学院への留学を経て、東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻博士課程単位取得退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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