出版社内容情報
生涯をかけて原発問題に取り組み,最期は原子力時代の末期症状による大事故の危険と,放射性廃棄物がたれ流しになっていく恐れを危惧しつつ2000年にガンで逝去した市民科学者・高木仁三郎.3.11を経てその生き方と思想と業績にますます注目が集まっている.厖大な著作のなかから若い人に読み継がれてほしい22篇を精選.岩波現代文庫オリジナル版
内容説明
生涯をかけて原発問題に取り組み、最期は原子力時代の末期症状による大事故の危険と、放射性廃棄物がたれ流しになっていく恐れを危惧しつつ二〇〇〇年にガンで逝去した市民科学者・高木仁三郎。3・11を経てその生き方と思想と業績にますます注目が集まっている。厖大な著作のなかから若い人に読み継がれてほしい二十二篇を精選した文庫オリジナル編集版。
目次
序 私の生きてきた道(敗戦で知った思想のもろさ;私の生きてきた道、いま伝えたいこと;死をみつめながら―わが闘病記)
1 原発事故と安全神話(チェルノブイリ原発事故の波紋;チェルノブイリ事故、汚染値なお新記録も;核エネルギーの解放と制御;核施設と非常事態―地震対策の検証を中心に;安全神話の崩壊と「もんじゅ」事故;東海村臨界事故とはどのような事故か;これでは事故はまた起きる―JCO事故最期報告書批判)
2 プルトニウムと市民のはざまで(焦点化してきたプルトニウム問題;一九九七年ライト・ライブリフッド賞受賞スピーチ―一九九七年一二月八日、ストックホルム、スウェーデン議会にて;プルトニウム軽水炉利用の中止を提言する―プルサーマルに関する評価報告)
3 市民科学者として(科学とのつき合い方;はびこる“原子力文化”;巨大事故と文明の選択;市民の不安を共有する;賢治と科学)
4 科学と自然を考える(現代科学の超克をめざして―新しく科学を学ぶ諸君へ;エコロジーの考え方;エネルギーとエコロジー;核の社会学)
著者等紹介
高木仁三郎[タカギジンザブロウ]
1938‐2000年。1961年東京大学理学部卒。日本原子力事業、東京大学原子核研究所、東京都立大学などを経て、75年に原子力資料情報室の設立に参加
佐高信[サタカマコト]
1945年生。慶應義塾大学法学部卒。経済評論家
中里英章[ナカザトヒデアキ]
1950年生。東京都立大学理学部中退。85年に高木が敬愛する宮沢賢治の詩から命名した七つ森書館を設立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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