内容説明
今や巨大開発で都市再生を夢見ることはできない。芸術文化が輝き、職人企業が健在で自治が開花するヒューマンスケールの街づくりこそ、内外で関心が高まる創造都市への道である。都市の歴史と個性を活かし、文化を支柱にすることで、都市をいかに再興していくのか。ボローニャ、バルセロナ、金沢、横浜など内外の諸都市の最新の挑戦を紹介し考察する。この十年、世界と日本で確かな広がりを示す創造都市。本書は街づくりに関わる人の必携の書。日本再生へのヒントが示されている。
目次
第1章 「都市の世紀」の幕開け(浮沈をくり返す二つの「世界都市」;「創造都市」の登場とその系譜)
第2章 創造都市・ボローニャへの招待(職人と大学とポルティコの街・ボローニャ;ボローニャの「職人企業」と柔軟な専門特化;ボローニャの文化政策と文化協同組合;ボローニャの福祉行政と社会的協同組合;分権化と広域的環境管理―ボローニャの創造的行財政システム)
第3章 内発的創造都市をめざす金沢(職人と老舗が支える金沢の街並み;歴史都市・金沢の「ものづくり」の伝統;内発的発展がもたらした金沢経済の特徴;文化的生産の都市へ;保存から創造へ―金沢の文化行政の展開;内発的創造都市・金沢の担い手たち)
第4章 創造都市への多様なアプローチ(「創造都市戦略」で重工業都市からの再生をはかる;環境保護から環境文化創造都市へ;地方工業都市の再生戦略;歴史都市の空家町家からはじまる「創造都市」への胎動)
第5章 「創造の場」から創造都市の連携に向けて(世界都市・東京の足元から「創造の場」をつくりだす;地方圏の産地や農村にも「創造の場」を広げる;多様で個性的な、産業と文化の「創造の場」をどうつくるか;連携に向かう内外の創造都市)
著者等紹介
佐々木雅幸[ササキマサユキ]
1949年生まれ。京都大学大学院経済学研究科博士課程修了。専攻=文化経済学・都市経済学。経済学博士。金沢大学経済学部教授、ボローニャ大学客員研究員、立命館大学政策科学部教授を経て、大阪市立大学大学院創造都市研究科教授。同大学都市研究プラザ所長。文化経済学会“日本”前会長。国際学術誌City,Culture of Society(Elsevierから刊行)の編集長を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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