岩波現代文庫<br> ヨーロッパを見る視角

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岩波現代文庫
ヨーロッパを見る視角

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  • サイズ 文庫判/ページ数 344p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006031459
  • NDC分類 230.04
  • Cコード C0122

内容説明

十一世紀以前においては、日本と同様な「世間」が存在していたヨーロッパが、なぜ個人を重視する社会へと転換したか。個人の誕生の背景には何が存在していたか。恋愛の成立、市民意識の形成というヨーロッパ社会の基底に関わる諸事象を、日本社会との比較史的考察を通じて明快に解明する。長年の西洋中世史研究と日本社会論との鮮やかな連結。

目次

第1講 「世間」からの離陸(ヨーロッパを見る二つの視角;日本はヨーロッパとは異質の世界 ほか)
第2講 個人の成立(日本での個人とヨーロッパでの個人;乳離れできない親子 ほか)
第3講 恋愛の成立と新しい男女関係(十二世紀に成立した恋愛;中世の貴族の生活 ほか)
第4講 市民意識の成立(内在的理解;市民とは何か ほか)
第5講 キリスト教と伝統社会(エリート文化の発生―「礼儀」という概念;下品なものの排除 ほか)

著者等紹介

阿部謹也[アベキンヤ]
1935‐2006。歴史学者。一橋大学名誉教授。専攻=ヨーロッパ中世史、日本社会論。一橋大学大学院社会学研究科修了。小樽商科大学、東京経済大学教授を経て、一橋大学教授。1992‐98、一橋大学学長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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壱萬参仟縁

20
1996年初出。自分の生き方や感性、好みと切断されたかたちで社会を論ずる姿勢は江戸以前の日本人には希薄(12頁)。世間の中での個人の位置は、ほとんどない(27頁)。日本では富だけで力となるが、中世ヨーロッパでは富は分配しなければ力とならなかった(57頁)。自分が本当に考えていることを言わないで、世間向けの発言や態度をとるようになったときに日本では大人とされる(209頁)。こんな時代ではなくなっているとは思うが。それで、無責任が蔓延っている側面の方が問題である。2014/12/27

うつしみ

9
欧州の社会と日本の世間をその歴史的経緯を紐解きながら比較した講演録。11世紀頃を境に欧州では世間と社会が分離していった。それには教会が大きく関わっており、特に年1回の告解の義務が欧州人の強い自己意識を形成していったのだという。一方筆者は、日本やアジア地域に根強く残る「世間」の底に呪術的文化や贈与互酬の人間関係がある事を指摘する。それらは喪中葉書、大安仏滅、お中元、お土産、果ては自民党派閥の分配金という形で現代日本に残るものである。欧州はこういう文化を排除し教会に一本化していくことで社会と世間を分離した。2024/02/15

ケケ内

2
「世間」を通して日本とヨーロッパの共通点を探すために11世紀後半のヨーロッパの事象をみていく、というもの。前半のヤクザ的復讐システム(?)アイスランドサガやキリスト教の普及、後半は恋愛観や巨人族ユミルの話、ミトラス教に触れていて面白く読めた。クレヨンしんちゃんと「禁欲」の箇所ではずっと「ダメダメのうた」が脳内リピートされ、内容把握どころではなくなり途方に暮れた(笑)マラソン選手の例えを用いて「『禁欲』とは欲を失うことではなく、より大きい欲のために小さい欲を我慢すること」という文言が響いた。2014/02/09

白アスパラ

1
日本とヨーロッパの社会構造の違いを歴史の観点から比較,検証している。ただ,ここでの比較の目的は,個人主義の進んだヨーロッパを先進地域として見習うためではない。あくまで両者におけるの対人関係の在り方の違いをできるだけ客観的に見直すことが目標とされている。 そのために日本の「世間」とヨーロッパの「社会」の成り立ちの違い(ここをフランス革命ではなく,キリスト教が浸透する11世紀に見出すところがミソ)をはじめとする比較研究が用いられている。 客観的に見るのが目標とはいえ,日本はやはり指標として役に立っている。2015/02/18

MIRACLE

0
日本の人間関係が贈与交換にもとづいているという視点から、ヨーロッパにおける人間関係の特徴について論じた本。2016/08/23

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