岩波現代文庫
鳥居龍蔵伝―アジアを走破した人類学者

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  • サイズ 文庫判/ページ数 507p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006031190
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0123

内容説明

日本文化の源流と歴史の古層を求め、戦時下の東アジアを走破した人類学者・鳥居龍蔵。自由な学風を許さない時代、大学の要職を辞去し、家族とともにフィールド・ワークを続けた鳥居は膨大な記録と写真資料を残したが、他民族への深い文化理解はいかに可能となったのか。その壮絶なる全生涯に挑んだ、大仏次郎賞受賞の大作。

目次

ドルメンじゃ!
新高山の白雪を踏む
「コロポックル」の謎を追って
妻きみ子との出会い
貴州苗族に「日本民族」を求めて
伊波普猷と沖縄調査
わがライフワーク「満蒙」
沙漠に契丹の都を追う
遼帝国の版図に遺るシャーマン
朝鮮に楽浪漢墓を発見
シベリアに先住民を求めて
人類学教室主任の椅子へ
東大理学部を辞職
長男パリに客死す
ワール・マンハに藤原美術を見る
戦火に耐えた家族探検隊
インカ遺跡を訪ねて
日米「北京原人」争奪戦
侵略は空しく学芸は永し

著者等紹介

中薗英助[ナカゾノエイスケ]
1920‐2002年。旧制福岡県立八女中学校を卒業後、旧満州を経て北京に遊学、邦字紙紀者となる。46年、引揚げ帰国。50年、『近代文学』に「烙印」を発表し作家生活へ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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壱萬参仟縁

9
1995年初出。人類学で移動型フィールドワークを展開(24頁)。評者も聞き取りして書いていた時期もあるが、最近ではサボっているか(苦笑)。20世紀前後の時代に活躍している。植民地帝国主義の時代で研究活動するのはそれだけで命の危険も今よりも大きかっただろうし、移動手段も今よりかなり時間がかかっていたと推測されるが、支那の旅行は困難で無かったと講演で述べているのは意外(146頁)。ゴクタヤスク出来ル、と。千島列島や沖縄等の島嶼探索への情熱も凄い。モンゴル、契丹、遼、朝鮮半島、シベリア、戦時中の満州、南米へも。2013/03/03

カネコ

4
◎ 自伝『ある老学徒の手記』はストイックで淡々とした記述なので、この評伝を併せ読むと自伝の背景がよくわかり大変興味深い。これから両書を読む方には、こちらを先に読むことをお勧めします。 2016/03/04

讃壽鐵朗

0
その精力的な活動に驚く2014/05/05

ナオ

0
鳥居龍蔵記念博物館の移転により、鳥居ときみ子の遺骨を納めたドルメンはどうなってしまったのだろうか。2012/02/25

iwasabi47

0
小説家が書いた評伝なのか、おかずが多い。そこに引っ掛かる。また編年体では無いので、基礎知識あるほうがいいかな。鳥居の話は面白い。一緒に調査に行った妻の文章も読んでみたい。女丈夫。2023/06/24

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