内容説明
日本文化の源流と歴史の古層を求め、戦時下の東アジアを走破した人類学者・鳥居龍蔵。自由な学風を許さない時代、大学の要職を辞去し、家族とともにフィールド・ワークを続けた鳥居は膨大な記録と写真資料を残したが、他民族への深い文化理解はいかに可能となったのか。その壮絶なる全生涯に挑んだ、大仏次郎賞受賞の大作。
目次
ドルメンじゃ!
新高山の白雪を踏む
「コロポックル」の謎を追って
妻きみ子との出会い
貴州苗族に「日本民族」を求めて
伊波普猷と沖縄調査
わがライフワーク「満蒙」
沙漠に契丹の都を追う
遼帝国の版図に遺るシャーマン
朝鮮に楽浪漢墓を発見
シベリアに先住民を求めて
人類学教室主任の椅子へ
東大理学部を辞職
長男パリに客死す
ワール・マンハに藤原美術を見る
戦火に耐えた家族探検隊
インカ遺跡を訪ねて
日米「北京原人」争奪戦
侵略は空しく学芸は永し
著者等紹介
中薗英助[ナカゾノエイスケ]
1920‐2002年。旧制福岡県立八女中学校を卒業後、旧満州を経て北京に遊学、邦字紙紀者となる。46年、引揚げ帰国。50年、『近代文学』に「烙印」を発表し作家生活へ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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