岩波現代文庫<br> 淋しき越山会の女王 - 他六編

  • ポイントキャンペーン

岩波現代文庫
淋しき越山会の女王 - 他六編

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 319p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006030315
  • NDC分類 916
  • Cコード C0195

出版社内容情報

ルポ「淋しき越山会の女王」で,田中角栄内閣を倒す契機をつくりつつ,わずか半年後に夭逝したルポライター児玉隆也.金権政治,公害企業,戦争責任等を,そこに生きた「人間」の視点から追及した彼独自のルポを精選.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

152
田中金脈を追求し、立花隆とともに 田中角栄 総理大臣辞任に追い込んだ 児玉隆也の作品集である。 時の権力者 田中角栄の影に生き、越山会の 女王として 数十億の金の動きに関わった 佐藤昭の生涯を丹念に描く。なぜか叙情的に 読めるのは 昭和の雰囲気満載だから なのだろうか?一国の権力者の影の人生を垣間見るような作品だった。 2019/05/06

天晴草紙

8
題名が秀逸。田中角栄総理の愛人にして金庫番という女について徹底取材して書いて、辞職に追い込んだといわれる記事。今読むとかなり配慮して筆を押さえて書いているように思えるのだが、一文一文に裏付けがされ、マスコミがタブーにしていた総理の愛人問題を表に出したということで当時は衝撃的なルポだったのだろう。田中角栄について「真の友人を持たぬ友人を持てなかった淋しい人であった」と描いていることが不思議だ。そうだったのか。人の幸せとは何かがわからなくなってくる。著者が若くしてガンで亡くなられたことが残念でならない。2016/11/03

紫電改

6
田中角栄の本を数冊読んだあと、気になったので読んでみた。ルポとしての短編は、どれも秀作で好きな文体です。ちょっとセンチで湿っぽい語り口が良きかな、ガン病棟の九十九日が特に印象に残った。若くして亡くなったのは残念2020/06/08

Gen Kato

6
表題作はもちろんのこと、『チッソだけが、なぜ』はもっとも胸に響いた。海外進出における現地従業員差別、従業員格差と切り捨て、血縁と学歴だけを重視し有能な人材を放出し、目先の数字にとらわれて過去の財産を食いつぶすだけとなり、その果てが公害企業となる。これ、ホント、チッソだけの話じゃないし現在も綿々と続いているよ…2019/04/14

ganari

5
1975年。38歳で世を去った伝説のルポライター児玉隆也。田中角栄首相の金脈を暴き、辞任への契機をつくったことで知られている。ボブ・ウッドワードらがウォーターゲート事件をすっぱ抜いたことにより、調査報道が花開き70年代ジャーナリズムの象徴となる。同時期に活躍したのが、知の巨人立花隆であり本田勝一、原寿雄らであった。こういったジャーナリストがいなくなったのも、景気が悪いからなのでしょう。2013/04/07

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/109284
  • ご注意事項

最近チェックした商品