岩波現代文庫
大杉栄語録

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  • サイズ 文庫判/ページ数 229p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006030278
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0136

出版社内容情報

思想に自由あれ.しかしまた行為にも自由あれ.そしてさらにはまた動機にも自由あれ-躍動する知性,柔軟な思想,本当の自由人・アナキスト大杉榮の言動のエッセンスは閉塞した現代人の心に風穴をあける.自由へと疾走する叛逆語録.

内容説明

思想に自由あれ。しかし又行為にも自由あれ。そしてさらには又動機にも自由あれ―躍動する知性、柔軟な思考、本当の自由人・アナキスト大杉栄の言動のエッセンスは閉塞した精神に風穴をあける。叛骨、反権威のルポライターが選んだ自由へ疾走する思想家の現代人への熱いメッセージ。

目次

1 生の拡充(美はただ乱調にある;鎖工場;直接行動論;ほんとうの教育とは ほか)
2 新しい女(新しい女;男女関係論)
3 僕らの主義(僕らの主義;僕らの新聞;僕らの相談所;小紳士的感情;労働運動の精神;労働運動の転機;社会的理想論)
4 ロシア革命について(なぜ進行中の革命を擁護しないのか;そんなことはどうだっていい問題じゃないか;マルクスとバーニン―社会主義と無政府主義;革命はいかにしてなされてはいけないのか)
5 獄中から(模範囚人;入獄案内;一犯一語;俺は捕えられているんだ;僕は監獄人だ;大杉栄死因鑑定書)

著者等紹介

鎌田慧[カマタサトシ]
1938年青森県生まれ。早稲田大学文学部卒業。業界誌記者などを経て、フリーのルポライターとなる。著書に『日本列島を往く』(1)(2)(岩波現代文庫)『大杉栄 自由への疾走』『自動車絶望工場』『教育工場の子どもたち』『六ヶ所村の記録』『いま、非情の町で』『いま、この地に生きる』など。著作集に『鎌田慧の記録』(全6巻)がある
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感想・レビュー

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浅香山三郎

10
大杉榮の評伝『大杉榮 自由への疾走』の著者鎌田慧氏による、大杉の思想を軸をなす著作をまとめた本。近年栗原康氏の著書などにより、アナキズム的な価値観の現代社会批判への有用性が再評価されてをり、面白く読む。とくに、ボルシェビキ的な方法論や組織原理の抑圧性や矛盾を衝く、「ロシア革命について」の諸稿は、アナキストがロシア革命やマルクス主義をどう見ていたかがよく分かる。ロシア革命の影響のもとで、ボルシェビキ的な抵抗運動がやがて主流(権威的)になつていくなか、かうした批判(バクーニンからみたマルクス批判等)があつた↓2021/11/19

nobody

9
コンセプトがはっきりしない。よく企画が通ったものだ。語録と銘打ちはするがアフォリズムなのかアンソロジーなのか。鎌田が自身でいうように大杉「の文章を切り刻んで」いるのである。省略を明記しない(ただ「……」のみ)。表題は変更されている。年代順に並べられてもいない。初出掲載誌名もなし。解説と称する鎌田の文章が本の冒頭・真ん中・結びに3カ所も。で、241頁で税抜1000円(2001年発行)。最も首を傾げるのは「2 新しい女」の採録意図である。どんな「大杉榮のエッセンス、あるいは精神」を伝えようとしたのか。いわゆる2025/10/03

ishii.mg

1
百年前のことばがこれほど生き生きとしているとは。あらためて「自叙伝」「日本脱出記」を読み直したい。進化論の影響、バクーニンとマルクスの人間性の違い、独裁的なレーニン革命政府への批判など慧眼。どこまでも自由であれと言ってみたい。2021/10/13

905

0
あらゆる常識から自由にならねばならない。しかし、いつの世であれ暴力的に抑えつけられるリスクは否定できない。2022/12/04

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