出版社内容情報
急がば回れの「精読術」.数をこなせる「速読術」.読まずにすます「読書術」.原書に挑む「解読術」.新聞・雑誌の「看破術」.自信をつける「読破術」-書物の裏表を知りつくした著者が読書の極意を明快に指南する.
内容説明
急がば回れ、古典味読の精読術。新刊を数でこなそう速読術。臨機応変、読まずにすます読書術。原書に挑み、原語に触れる解読術。新聞・雑誌は看破術。難解本なら読破術。―書物の裏表を知りつくした著者が読書の極意を明快に指南し、読書と共にある人生のよろこびを語る。読書を愉む技術の徹底指南。
目次
1 どこで読むか(寝てもさめても;幾山河)
2 どう読むか、その技術(おそく読む「精読術」;はやく読む「速読術」;本を読まない「読書術」;外国語の本を読む「解読術」;新聞・雑誌を読む「看破術」;むずかしい本を読む「読破術」)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
107
読書術に関する書籍は幾つか読んできましたが、本書は知の巨人である佐藤優氏が本書を参考にしていたか、薦めていたか、本書と同じスタンスで読書をしているのだか、一体どれだったのかもはや忘却の彼方ですが(泣)、とにかく氏の著作で述べていたので手に取りました。かなり丁寧に記述されていたのが印象的で、過激だったり、奇を衒ったりする素振りは一切なく、著者の読書術が謙虚且つ、雄弁に書かれていたと思います。2025/03/11
シナモン
94
精読術、速読術、読まずにすます読書術…うんうんと頷きながら、なるほど!と唸りながら楽しく読みました。読書にまつわる本はいろいろ読んだけど、これは良かった。何度もくり返し読みたい一冊。2025/05/16
Major
93
僕は《読書論》が好きである。18、19歳の頃に最も親しんだ。ショーペンハウエル、福原麟太郎、三木清、田中美知太郎、吉本隆明、立花隆・・・《読書論》なるものを世に問うた著作はきっと未だに古今東西数多あるだろう。上述の僕が挙げた方々の著作は、単にhow to readを示すものではなく、what to read もしくはwhy to readを語ってくれている。こうした真の《読書論》に僕達読者が知的刺激を大いに高揚させられ心魅かれるのは、読書体験に裏打ちされたその著者の人生と思想が織込まれているからだろう。2020/02/22
hit4papa
90
知の巨人(といわれる)加藤周一『読書術』は、読書への取り組む姿勢がシチュエーション別に述べられています。著者の経験からベストな方法論をまとめた実践的な内容であり、納得性が高く試してみようという気になる本です。外国語の本を読む「解読術」は、目からウロコの主張、外国語の本を読む「解読術」は。”読書生活の中で言葉は大工道具のようなもの”という境地にいる著者ならではですね。口述筆記ということで抵抗はあったのですが、う~ん、早く読めば良かった・・・。読書法・読書論としては一度は目を通しておくべきものです。2019/10/09
かわうそ
66
★★★★★再読。加藤周一さんは東大医学部卒で文芸評論家という教養人。この本は読書術の本で最も理論的で良い本である。速読についてはまず目次を熟読。これは松岡正剛先生も推薦している。その後最初の序論を読み結末を読む。その後、中間は目次で気になったところを重点的に読む。併読することによって知識も入りやすく、集中しやすい。書評を活用し、書評をなるべく読む。翻訳書1日1冊。原書を右に翻訳書を左に置き翻訳書を一行読んで翻訳書を一行と交互に読む。表現が優しい本を選ぶ。無理して表現が難しい本を選ばない。2016/09/06