出版社内容情報
「人間はわかりあえない。でも、すべてはそこからはじまる」──言わずと知れた『機動戦士ガンダム』の生みの親、安彦良和。全共闘運動への傾倒、退学処分を経ながら、あくまでもサブカルチャーの世界をくぐり抜けてきた“描く人”の原点が、ここにある。北の地では半世紀ぶりの邂逅となった、精神家医・蟻塚亮二氏との対談を付す。
【目次】
はじめに(安彦良和)
本書の成り立ちについて――さらに詳しいご説明(斉藤光政)
Ⅰ 冷戦の落とし子ガンダム
ある学習塾の風景――『虹色のトロツキー』
ガンダム作家の“ルーツ”は津軽
人間くさい主人公たち――『アリオン』
冷戦が生んだ終末観
ガンダムのテーマとは
ユーゴ内戦にショック
物語作家としての覚悟――『ヴイナス戦記』
なぜ日本はまちがえたのか――『王道の狗』
寄せる波、返す波
日中間に突き刺さる深いトゲ
安彦良和 私の原点1
『ガンダム』と「戦争」・「日本」
Ⅱ 北辺の地の少年
独学から生まれた天才的タッチ
マンガ家へのあこがれ
“おもしろさ”へのこだわり
歴史教育のウソっぽさ
ベトナム戦争への疑問
マンガ家を断念し南へ
安彦良和 私の原点2
オホーツクの地から――父のこと・生い立ちのこと
Ⅲ 弘前大学での“闘い”
党派への違和感
「ベトナムさん」との出会い
弘前大学全共闘の誕生
暴力学生とよばれて
一方的なアジ演説に反発
安彦良和 私の原点3
弘前大学で、あのころ
Ⅳ 怒れる若者たち、その後
「わかりあえない」が出発点
東大安田講堂事件で仲間逮捕
いつも雨が降っていた
若者とマンガブーム
弘前大学本部占拠事件
そして逮捕
長き沈黙の正体
「山に入る」ことの意味
安彦良和 私の原点4
すべての終り。そこからの「始まり」
Ⅴ サブカルチャーの波
アニメーションの世界へ
マッチラベル描きがルーツ
『宇宙戦艦ヤマト』への挑戦
宮﨑駿という壁
青森から照射する日本――『ナムジ』『神武』
日本動漫文化
オタクの功罪
安彦良和 私の原点5
サブカルで、生きる
Ⅵ 世界をリアルに見る
アイランちゃんの衝撃
小林よしのりとの対談
国なき民の悲劇――『クルドの星』
イスラム国と戦う少年兵
植民地支配を問う――『天の血脈』
東アジア和解への道
アジアの盟主をめぐる争い
歴史を知らない若者たち
リアルを見つめているか
安彦良和 私の原点6
ふたたび、「社会」を見つめて
あとがき(安彦良和)
文庫版特別付録
その1 原点の原点
その2 五九年後、原点の地で――蟻塚亮二との対話
岩波現代文庫版あとがき(斉藤光政)
岩波現代文庫版によせて(安彦良和)
安彦良和 作品リスト
内容説明
「人間はわかりあえない。でも、すべてはそこからはじまる」―言わずと知れた『機動戦士ガンダム』の生みの親、安彦良和。あくまでもサブカルチャーの世界をくぐり抜けてきたと自負する“描く人”の原点は、弘前大学での全共闘時代にあった。やがては退学処分に至るその原点の物語を、『東奥日報』の名物記者・斉藤光政と安彦良和本人が、互いにひもとき、紡いで、編み直す。北の地では半世紀ぶりの邂逅となった、精神科医・蟻塚亮二氏との対談を新たに付す。
目次
1 冷戦の落とし子ガンダム
2 北辺の地の少年
3 弘前大学での“闘い”
4 怒れる若者たち、その後
5 サブカルチャーの波
6 世界をリアルに見る
文庫版特別付録
著者等紹介
安彦良和[ヤスヒコヨシカズ]
1947年北海道生まれ。弘前大学入学、学生運動の結果、退学処分に。上京後、虫プロを経て、フリーのアニメーターとして「機動戦士ガンダム」「巨神ゴーグ」などを生み出し、のち漫画家に転身
斉藤光政[サイトウミツマサ]
1959年岩手県生まれ、青森県育ち。『東奥日報』記者として、軍事・防衛及び歴史分野の大型記事を多数執筆。2025年7月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Bo-he-mian
-
- 和書
- 信州・戸隠手打そばの技術