内容説明
「赤とんぼ」「浜辺の歌」「かあさんの歌」…。長く愛唱されてきた歌はどのように生まれ、時代の波にどのように洗われてきたか。作詞者、作曲者にはどんな人生のドラマがあったか。誕生の地、ゆかりの地を全国に訪ね、胸にしみる数々の逸話を掘り起こす。いま静かなブームを呼んでいる唱歌・童謡の世界を深く楽しむ上で最適の本。
目次
春よ来い(早春賦;春よ来い ほか)
夏の思い出(みかんの花咲く丘;美しき天然 ほか)
里の秋(ちいさい秋みつけた;故郷の空 ほか)
冬の星座(冬景色;砂山 ほか)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
双海(ふたみ)
8
「桜井の訣別」の頁に書いてあった一節が気になったので記しておきます。「名曲は時代を超えて生き続けるといわれる。本当にそうだろうか。いかに優れた歌でも、社会の変動とともに否定され、忘れられてしまうという実例はいくらでも存在する。まして、軍歌や戦前の国民歌謡のように、当時の国家の要請に呼応して人口に膾炙した歌はなおさらである。自国の近代史を暗黒史観のみでとらえる思想が、今も主流を占める現代の日本。この風潮が続く限り、『桜井の訣別』のような名曲の数々も、遠い歴史の闇の中へ次々と埋没してしまうに違いない。」2013/11/03
夏希
3
一つ一つが短いから読みやすくてイイ!!歌の背景が知れてよかった。2014/06/21
のん
2
やっと読み終わりました。興味深いのだけれど何しろ量が多い。新聞連載2年10ヶ月分だとか。こういうのは毎週少しずつ楽しむのが良いのでしょうが、手元に置いて気になった歌だけまた読み返すのも良いでしょう。唱歌はもう学校で歌われていないものも多く、懐かしさを感じる人も年輩の方なのかな。メロディーだけでなく言葉も美しいのにもったいないですね。2017/03/26
saba
2
「『朧月夜』が好きな人には、『冬景色』も好きな人が多い」(大意)に、自分がその通りなので驚いた。確かに共通点があるかも。今時の小学校の授業では唱歌などなかなか歌わないそうで、つくづく勿体ないと思う。2015/09/02