出版社内容情報
日本人の精神構造を強く規定する天皇.本書は歌舞伎の名作「菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)」を題材に,作品に描かれた天皇像から日本人の心性を探る.実のわが子を主君の若君の身替わりに供するという異常性,天神伝説,牛飼舎人などの設定の意味を多方面から読み解き,天皇と歌舞伎という聖俗の対極をつなぐものを明示する.岩波現代文庫オリジナル版
内容説明
日本人の精神構造を強く規定する天皇。本書は歌舞伎三大名作の一つ「菅原伝授手習鑑」を題材に、作品に描かれた天皇像から日本人の心性を探る。実のわが子を主君の若君の身替りに供するという異様さ、菅原道真と天神伝説、八瀬童子をモデルとした松王丸ら牛飼舎人など、舞台設定の意味を多方面から読み解き、天皇と歌舞伎という聖俗の両極をつなぐものを明示する。
目次
序章 百二十年ぶりの「天覧劇」
初段 夢に夢をや結ぶらん―発端としての「加茂堤」
2段目 道明らけき寺の名も―古層としての「道明寺」
3段目 下々の下々たる牛飼舎人―「車引」と「賀の祝」
4段目 菅秀才の亡骸を御供申す―「天拝山」と「寺子屋」
5段目 北野の千本松、栄へ栄る御社は―「大内山天変」
段外 「寺子屋」変容―「桜姫東文章」と「松王屋敷」
著者等紹介
犬丸治[イヌマルオサム]
1959年東京に生まれる。82年慶応義塾大学経済学部卒業。演劇評論家。歌舞伎学会運営委員。『テアトロ』『歌舞伎 研究と批評』『読売新聞』に歌舞伎評を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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