出版社内容情報
近代日本を代表する哲学者田辺元(1885-1962)と,女流小説家野上弥生子(1885-1985)が,晩年の65歳から田辺の亡くなる前年までの10年間にわたり交わした書簡集.戦後の老哲学者の思索の深化と,小説家の畢生の大作『迷路』の完成に至る苦闘が,如実に読み取れる.戦後を代表する男女の知識人同士の往復書簡は,戦後日本思想史の特筆すべき記録である.(解説=加賀乙彦(上),小林敏明(下))
内容説明
京都学派を代表する哲学者田辺元と、著名な女流小説家野上弥生子が、晩年の六五歳から田辺の亡くなる前年までの一〇年間にわたって、文学、哲学を巡って交わした往復書簡集。時代を代表する哲学者と作家、しかも同年の男性と女性が、高度に知的な愛情関係をもち、親しく書簡の往復をかわしたことは、戦後日本思想史の特筆すべき一大ドキュメントである。下巻:一九五六‐一九六一年。
著者等紹介
田辺元[タナベハジメ]
1885‐1962年。東京生れ。東京帝大哲学科卒。京都大学文学部教授。「田辺哲学」と呼ばれる独自の哲学体系を展開した。1945年、北軽井沢の山荘に隠棲。最期まで、山荘で思索・執筆を続けた
野上弥生子[ノガミヤエコ]
1885‐1985年。大分県生れ。明治女学校卒。明治・大正・昭和の三代にわたって文学活動を展開した代表的女流小説家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。