出版社内容情報
「オノマトペ=擬音語」と「ユートピア=理想郷」の合成語「オノマトピア」。その妙味を、古事記から現代文学までを題材にした捻りの効いたエッセイと音声学や言語学に基づくガクモン的考察で解き明かす、抱腹絶倒の批評集。
内容説明
「ピッカピッカの一年生」。一年坊主の元気、幸せ、ハシャギぶりをイキイキと表現する「ピッカピッカ」というオノマトペ。「オノマトペ=擬音語」と「ユートピア=理想郷」の合成語「オノマトピア」。その世界の妙味を、古事記から現代文学までを題材にした捻りの効いたエッセイと音声学や言語学に基づくガクモン的考察で説き明かす、抱腹絶倒の批評集。
目次
第1部 文学・芸能オノマトペ(浅野いにお「ソラニン」;アーサー・ビナード「日本語ぽこりぽこり」;石川啄木「たんたらたら」 ほか)
第2部 社会・風俗オノマトペ(あ、あん、ふう、ふん、ぱっぱっ、もじゃもじゃ;イッキ;オッペケペ ほか)
第3部 オノマトペのガクモン的考察(日本文学にあらわれたオノマトペの変遷(一)―神話の時代から鎌倉時代まで
日本文学にあらわれたオノマトペの変遷(二)―室町時代から江戸時代まで
俳句と新聞のオノマトペ ほか)
著者等紹介
桜井順[サクライジュン]
1934年東京麻布に生まれる。57年慶応義塾大学経済学部卒業。CM作曲家。CM約三千本を作成(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
神尾@図書館でバイト中
1
オノマトペはカラダコトバだという考えに強く共感させられた。日常に溢れるさまざまなオノマトペとそれに対しての一考察も面白いし、オノマトペの歴史的な変遷について触れられたことも(表面上、きわめて上澄みの基本的部分ではあるだろうが)勉強になった。しかし古事記に初めてオノマトペが表れていたことには驚いた。昔も今も、肉体に作用したその感覚をどんな言葉を使って言語化するかというしくみは共通だったのかと思うと面白い。2013/04/28
しろくま
1
本屋で、書店員の勧める岩波文庫と紹介されていた一冊。オノマトペを小説からコマーシャルまで、とにかく拾いまくって分析する。筆者は言語学の専門家ではないが、感性豊かで、とにかく面白い。時に爆笑した。 2012/08/07
かめかめ
0
擬音語は、若者だけでなく、私達日本人の生活に深く入り込んでいます。単語の母体となったものも多いようです。日常に密着したオノマトペから、コピーとしてのオノマトペまで、そして古事記からの歴史的変遷までもが詳しく記述されています。オノマトペ界における“ピッカピッカ”の金字塔です。2011/04/07
火烏
0
おもしろかった。こんなに音に引きずられるんだ。言霊というよりおとだま。遊び。蘊蓄。ふぃじかるにロジック。うん、おもしろかった2012/01/02
ちりちり
0
擬音大好き(^O^)