岩波現代文庫<br> コレモ日本語アルカ?―異人のことばが生まれるとき

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岩波現代文庫
コレモ日本語アルカ?―異人のことばが生まれるとき

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  • サイズ 文庫判/ページ数 284p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006004675
  • NDC分類 814.9
  • Cコード C0181

出版社内容情報

「これながいきの薬ある。のむよろしい。」この台詞から中国人を思い浮かべる人は多いだろう。だが現実の中国人は今、こんな話し方をしない。近代の日中関係のなかでピジンとして生まれたことばは、創作作品のなかで役割語としての発達を遂げ、それがまとう中国人イメージを変容させつつ生き延びてきた。(解説=内田慶市)

内容説明

「これながいきの薬ある。のむよろしい。」この台詞から中国人を思い浮かべる人は多いだろう。だが現実の中国人は今、こんな話し方をしない。近代の日中関係のなかでピジンとして生まれたことばは、創作作品のなかで役割語としての発達を遂げ、それがまとう中国人イメージを変容させつつ生き延びてきた。

目次

序章 “アルヨことば”にまつわる疑問
第1章 宮沢賢治は「支那人」を見たか
第2章 横浜ことばとその時代
第3章 “アルヨことば”の完成
第4章 満洲ピジンをめぐって
第5章 戦後の“アルヨことば”
終章 「鬼子」たちのことば

著者等紹介

金水敏[キンスイサトシ]
放送大学大阪学習センター所長、大阪大学名誉教授。1956年4月大阪生まれ。1982年東京大学大学院人文科学研究科博士課程退学。大阪女子大学助教授、神戸大学助教授、大阪大学教授を経て、2022年より現職。日本語文法の歴史的変化と役割語(言語のステレオタイプ)を研究している。日本学士院会員。著書に『日本語存在表現の歴史』(ひつじ書房、新村出賞受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yamatoshiuruhashi

62
書名と表紙で楽な本かと思いきや、言語学者による歴史的考察。ピジン語と言えば、ピジンイングリッシュしかしらなかったが、元言語を簡明にしたものがピジン語でこの表題の表現はピジン日本語と言うものであること。そもそもこの用法の文献上の元祖は幕末期にオランダ総領事の家で召使だった「トオ」と言う男が簡単な日本語として外国人に教えたものだとのこと。その折には「アリマスカ」「アリマセン」「アリマス」の三つの順番に教え、それに必要な名詞を載せれば意思疎通ができるというものだったとは驚くとともに活用の幅広さにも納得。2023/10/06

へくとぱすかる

47
ゼンジー北京はもとより、『銀魂』の神楽も考察の対象なのが現代的。しかし宮沢賢治「山男の四月」(1921)が、フィクションとしては、確認された限り最古だとは驚いた。賢治はどこから「アルヨことば」を知ったのか? 「のらくろ」はステレオタイプの「結果」だと思っていたが、意外にもインフルエンサーの役割が大きかったらしい。ピジンイングリッシュは有名だが、日本語にもピジンが存在し、まさにこれがそれであったとは。異言語の接触によって発生する現象が、政治や人権の問題にもなるだけに、言語学からの研究・解明には期待したい。2023/09/21

さとうしん

16
文庫化を機に再読。先月文庫化された『ヴァーチャル日本語』第六章の発展版的な内容で、手法も共通している。日本人主導の満洲ピジンが、中国の抗日ドラマなどに見られる「鬼子ピジン」の形成に影響を与えたという議論は何度読んでも衝撃的で、日本人への「ブーメラン」となっている感がある。ただ『ヘタリア』のそれは新しい展開というよりは作者がただただ先行作品の言葉遣いに無頓着で不勉強なだけではないか?著者の言う『鋼の錬金術師』での「巧みな処理」と比較すると、そう感じる。 2023/06/22

ポルターガイスト

6
現実の中国人は「〜アルヨ」などと話さないのになぜそう聞くと中国人を連想するのか。そもそもこの表現はどこから始まったのか。内容や議論の進め方は緻密で面白かったが,それ以前にこのテーマ自体が知的好奇心を刺激される興味深いものだった。2024/08/13

lovekorea

2
ゼンジー北京氏がオリジナルかと思ってましたが、遥かに長い歴史を持っている謎の『語法』のようですね。 しかしまあ、今の御時世では悪意の有無に限らず使うべき表現では無いアルネ。2024/09/12

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