出版社内容情報
大貫 恵美子[オオヌキ エミコ]
著・文・その他
内容説明
日本の将来を担うべき多数の若者が、特攻機に搭乗して海の藻くずと消えていった―「桜が散るように」。為政者は桜の美しさを、ナショナリズム高揚と戦争遂行に利用したのだ。上巻では、古代から今にいたるまでの桜の意味の変遷を辿りながら、国家と国民のあいだに起こった「相互誤認」を考察する。象徴人類学の見事な成果。(全二巻)
目次
第1部(桜の花と生と再生の美学;もののあわれの美的価値―咲く桜から散る桜へ;仮想の世界の美と桜―自己と社会の規範を超えて;文化的ナショナリズムと桜の花の美的価値)
第2部(天皇の二つの身体―主権、神政、軍国主義化;桜の花の軍国主義化―桜の花が戦没兵士の生まれ変わりになる過程;国土の象徴としての桜の花―民衆の軍国主義化)
著者等紹介
大貫恵美子[オオヌキエミコ]
神戸市生まれ。津田塾大学卒業。1968年、ウィスコンシン大学人類学博士号取得。ウィスコンシン大学ウィリアム F.ヴァイラス研究専任教授。アメリカ学士院正会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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