出版社内容情報
ナショナリズム渦巻く日韓で提起されてきた「慰安婦」問題--それはまた、性差別的な社会構造のなかで踏みにじられた女性の人権をめぐる問題であり、現代の性暴力につらなる側面をもつ。フェミニズムの視点から「慰安婦」運動の歴史を問い直し、二度と被害を繰り返させない世界をまなざす、問題理解の手がかりとなる一冊。
内容説明
「慰安婦」問題―それは性差別的な社会構造のなかで踏みにじられてきた女性の人権をめぐる問題であり、現代の性暴力被害につらなる側面をもつ。本書ではフェミニズムの視点から韓国「慰安婦」運動の歴史を問い直し、日本社会の課題を照射する、二度と被害を繰り返させない世界をまなざす一冊。
目次
1(ナショナル・アイデンティティの葛藤;韓国女性学と民族;韓国における「慰安婦」問題の展開と課題―性的被害の視点から;韓国における「慰安婦」問題解決運動の位相―一九八〇~九〇年代の性暴力追放運動との関連で;ナショナリズムを乗り越えるために;補論 勤労挺身隊となった人々の人生被害について―名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟に寄せて)
2(日本人「慰安婦」をめぐる記憶と言説―沈黙が意味するもの;韓国の「慰安婦」証言聞き取り作業の歴史―記憶と再現をめぐる取り組み;韓国の「慰安婦」運動を再考する)
著者等紹介
山下英愛[ヤマシタヨンエ]
1959年生まれ。文教大学文学部教授。多摩美術大学(絵画科)、津田塾大学(国際関係学科)卒業。1996年梨花女子大学大学院女性学科博士課程修了。博士(国際関係学/立命館大学)。専門は女性学、韓国文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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