岩波現代文庫<br> 愛について―アイデンティティと欲望の政治学

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岩波現代文庫
愛について―アイデンティティと欲望の政治学

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  • サイズ 文庫判/ページ数 430p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006004415
  • NDC分類 158
  • Cコード C0110

出版社内容情報

セクシュアリティをはじめとし、近代社会において私的領域の深奥に秘匿されてきた事柄の政治性を鋭く分析する本書は、あらかじめ定められた物語を攪乱し、語りえぬものに声を与える政治と倫理の新たな地平を切り拓いた。精緻な理論でフェミニズム批評の最前線を走りつづけた著者の代表作、待望の文庫化。(解説=新田啓子)

内容説明

「わたしたちは集合的な物語―“言語”と呼ばれたり“法”と呼ばれるもの―と、まったくかけ離れた個別的な物語を語ることはできない」。セクシュアリティをはじめとし、私的領域の深奥に秘匿されてきた事柄を鋭く分析する本書は、境界を撹乱し、「語りえぬもの」に声を与える政治と倫理の新たな地平を切り拓いた。精緻な理論でフェミニズム批評を牽引しつづけた著者の代表作。

目次

序 「愛」について「語る」ということ
第1章 “ヘテロ”セクシズムの系譜―近代社会とセクシュアリティ
第2章 愛について―エロスの不可能性
第3章 あなたを忘れない―性の制度の脱‐再生産
第4章 アイデンティティの倫理―差異と平等の政治的パラドックスのなかで
第5章 “普遍”ではなく“正義”を―翻訳の残余が求めるもの

著者等紹介

竹村和子[タケムラカズコ]
1954年生まれ、2011年逝去。元お茶の水女子大学大学院教授。お茶の水女子大学大学院修士課程修了、筑波大学博士課程退学。博士(人文科学)。専門は英語圏文学、批評理論、フェミニズム/セクシュアリティ研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あ げ こ

17
〈自分自身がいかに既存の言語のなかに幾重にも取り込まれている存在なのかに気づいて、愕然とした。〉〈自分が粉々に砕けるような気がして、恐ろしくて身がすくむ思いがした〉…いやまさしく。解いても解いても、まだある。どこまでも解けてしまえることの怖さ。けれどもまだ十分ではない。解いても解いても解き切れはせず、抜け出すにはまだ至らない。気が遠くなりそうだった。〈慣習的な約束事なしに機能することができない言語活動は、わたしたちの声を―わたしたち自身の声であるはずなのに―いつも、どこかべつの場所からの声にしてしまう。〉2022/02/23

どら猫さとっち

9
フェミニズム、LGBTが世間知されるようになった昨今、本書の文庫化は、より多くの人たちに飲まれるようになるだろう。同性愛、親子、そして、愛することとは何かを、鮮明に綴った批評。著者は10年前ほど世を去ったが、このように認知度高いものになった現在を、どのような想いで見たことだろう。そして、著作を通して伝えたいこと、考えなければならないことを、私たちは身をもって知るに違いない。2022/05/05

♨️

6
読書会で再読。社会を作り上げ、その社会の中から拾い上げた言葉からなる「わたし」を作り上げているものについての系譜学、精神分析学(の脱構築)、政治学を通じて、今この言葉で辿り着くことの(不)可能な場所——そこを竹村は「愛」と呼ぶのだと思うが——を垣間見せる。竹村の議論が垣間見せる、そこまで登ることが大変で、それでも少し空気の美味しいような場所を、そこを忘却させようとする〈言語〉のなかで「忘れない」こと、自分のなかの謎を愛することが、政治に通じていく。2022/11/28

バーニング

2
第1章、1997年に発表された「[ヘテロ]セクシズムの系譜」が抜群に面白く、現代の読者にもかなりのリアリティを伴って響く議論がされていると思う。同時に、ここで議論されているヘテロセクシズムの「悪さ」に対抗することや、異性愛主義によってあらゆるものが形づくられる社会の規範を無効化することがいかに困難であるかもまたリアリティを持っているように思う。竹村の言うヘテロセクシズム(による差異や分離による差別的取り扱い)の無効化は夢のような話かもしれないが、夢を見て良いと思える社会を望む。2025/01/09

G

2
合法的性愛へと導くさまざまな社会装置や慣習や神話は、エロスの不可能性という「耐えがたき快楽」からなんとか身を引き離しつつ、「耐えがたき快楽」を求める離れ業を見せようとして、つねにその離れ業の成就のまえにカーテンを降ろしているのではないだろうか2022/07/08

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