岩波現代文庫<br> 貨幣システムの世界史

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岩波現代文庫
貨幣システムの世界史

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  • サイズ 文庫判/ページ数 372p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006004170
  • NDC分類 337.2
  • Cコード C0122

出版社内容情報

貨幣の価値が、歴史上の多元的であった事例などから、謎に満ちた貨幣現象を根本から問い直す。

内容説明

貨幣の価値は一定であると我々は常識的に考えている。しかし、複数の通貨が併存しているとき、交換価値が多元的であるという事例は、歴史上、多くの地域・時代の存在した。たとえば、本国をはるかに離れて流通した、オーストリアのマリア・テレジア銀貨や中華帝国の銅銭の存在。日々手にしている貨幣であるが、「貨幣とは何か」という問いは私たちを惹きつけてやまない。世界史の中で、改めて謎に満ちた貨幣現象を根本から問い直す。

目次

序章 貨幣の非対称性
第1章 越境する回路―紅海のマリア・テレジア銀貨
第2章 貨幣システムの世界史
第3章 競存する貨幣たち―一八世紀末ベンガル、そして中国
第4章 中国貨幣の世界―画一性と多様性の均衡構造
第5章 海を越えた銅銭―環シナ海銭貨共同体とその解体
第6章 社会制度、市場、そして貨幣―地域流動性の比較史
第7章 本位制の勝利―埋没する地域流動性
終章 市場の非対称性
補論 東アジア貨幣史の中の中世後期日本

著者等紹介

黒田明伸[クロダアキノブ]
1958年生まれ。東京大学東洋文化研究所教授。世界貨幣史、中国経済史。主要著作に、『中華帝国の構造と世界経済』(名古屋大学出版会、1994年、サントリー学芸賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ばんだねいっぺい

29
語り口が立て板に水のごとくで圧倒的だった。あとがきを読んでからの方が内容が入りやすいかもしれない。貨幣は、とある空間のみんなのもので、違う空間へも旅していく。見えざる手によって貨幣も選択されて、時に燃やされて、時に駆逐される。永楽通宝の話は、背筋が寒くなった。2024/06/22

さとうしん

12
貨幣を額面通りの価値で受け取って貰えるのは当たり前なのか?悪貨は良貨を駆逐するのか?本国で使われなくなった後も中東・東アフリカで広く流通したマリア・テレジア銀貨の話を皮切りに、中国の銅銭、銀、紙製通貨、そして日本の状況などを踏まえつつ、多元的、非対称的な貨幣流通・交換の歴史を垣間見ていく。キャッシュレス時代にこうした歴史の知見がどう生きるかという展望が巻末にでも付記されていればなお良かった。2020/04/05

記憶喪失した男

9
貨幣とは何かについて考えるのに、とても参考になる本だ。歴史上に存在した貨幣のさまざまな形態が書かれていて、そのうちのいくつかは想像していなかった貨幣の形態だ。貨幣というものがどれだけ複雑なものなのか思い知らされた。2020/08/14

ゲオルギオ・ハーン

9
冒頭のオーストリアで使われなくなった銀貨がアフリカで決済通貨として利用され、後にはイタリアやイギリスで鋳造されて輸出されていたという話で驚きだった。市場で取引される様々な国(既に亡びた国さえある)の通貨や政府そっちのけで貨幣の交換レートを地域ごとに内部で取り決めるというのは現代の感覚からすると信じがたいかもしれないけど、歴史的に見れば決済や租税支払い用の貨幣と普段の商売で使う貨幣が一致しないことの方が当たり前だった。中国やアフリカ、インドの商売の歴史のことも知れたので収穫の多い一冊だった。2020/05/15

ta_chanko

8
庶民の日常売買で用いられる貨幣(銅銭・貝貨)と、より大きな地域間で用いられる貨幣(銀貨・銀)は、単純に同一レートで交換されるのではなく、受け取り需要や季節の違いにより異なる価値観のもと異なるレートで交換されていた。20世紀前半まで東アフリカ・アラビアの地域間で流通していたマリアテレジア銀貨、東アジアで貯蓄用に退蔵された良質の銭貨、日常取引で流通する鐚線・貝貨…。一国家一貨幣に慣れ親しんだ現代から見て、常識を覆す複雑で重層的な貨幣システムだった。貨幣システムとは、権力に必ずしも従属しない、自生的なものか?2020/09/01

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