岩波現代文庫
権力論

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  • サイズ 文庫判/ページ数 368p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006003364
  • NDC分類 311
  • Cコード C0131

出版社内容情報

われわれは権力現象にいかに向き合うべきか。『権力(思考のフロンティア)』と『権力の系譜学』を再編集。権力の本質を考える際の必読書。

内容説明

われわれは権力をどのように語り、いかにして変えていけるのか。一つの中心から権力が放射する主権論的な権力論の限界を明らかにし、新しい見方を提示した『思考のフロンティア 権力』、ミシェル・フーコーの仕事と政治学との架橋を試みた『権力の系譜学―フーコー以後の政治理論に向けて』の二冊をまとめる。権力の本質を考える際の必読書。

目次

1 権力(権力はどう語られてきたか;権力をどう変えるか)
2 権力の系譜学―フーコー以後の政治理論に向けて(政治における「近代」と「脱近代」;ミシェル・フーコーと政治理論;啓蒙と批判―カント、フーコー、ハーバーマスについての断章;リベラル・デモクラシーのディレンマ―R.ダールをめぐって;アイデンティティと政治)

著者等紹介

杉田敦[スギタアツシ]
1959年生まれ。東京大学法学部卒業。現在、法政大学法学部教授。政治理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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masabi

16
フーコーの主張はともかくその批判と再反論までは理解が及ばなかったが、フーコーの権力論についてはまとまった知見を得ることができた。参考文献を取っ掛かりに理解を深めたい。2016/06/12

八八

4
権力とは何か?我々は常に権力という存在と向き合っているが、それでは権力とはどのような存在なのだろうか。この本はマルクス主義的な権力関係からミシェル・フーコー、そして、ポストモダン以降の権力論を詳述して纏めている。政治における権力がどのような存在であるのかを理解するには丁度よい一冊である。2019/07/04

ぽん教授(非実在系)

3
主にフーコーを中心にシュミット・アレント・ハーバーマス・ロールズ・コミュニタリアン・ダール・キムリッカなど多くの政治思想家を扱いながら権力論を論じる=それがそのまま権力的な行為でしかありえないことを主張する。著者のぶっちゃけは多くの人には強烈な印象を残すであろうが、自分にはそれでも著者がリベラルなものに無駄にこだわっている気がしてならず、そこも諦めたらどうかと読みながら考えた。2017/03/30

Mealla0v0

2
政治哲学における権力の議論を整理した本で、杉田がかつて書いた2つの本を1冊にまとめたもの。フーコーの権力論・統治性論を中心に主権権力やハーバーマス的コンセンサス政治、ローズの正義の政治、ラディカル・デモクラシーについての基本情報が綺麗に纏まっている。原著の時期にフーコーの権力論について正確な理解を示しているのは非常に好意的。ウェーバーの権力論が修正される形で連続していたのに対し、フーコーの齎した回転の重要性が示されたあとで、リベラルの限界とラディカルの試みと限界が示される。2018/09/17

天婦羅★三杯酢

1
少々積ん読だったものを、このコロナ自粛の風潮の中で、ようやく読み通すことが出来た。AがBに対し、Bが望んでない事をさせる事が権力だ、というもっともらしい定義が、実はそれは一面的な見方であり、実はBがAに対して影響をもたらす事も普通にあるなど、権力というものはもっと色々な側面があるということを多方面から論じている。一読ではなかなか掴む事が出来ない事ではあるけど、折に触れて再読をしていきたい本である。2020/04/27

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