出版社内容情報
『涅槃経』は,釈尊の入滅されるその日の最後の説法を通して、仏教の根本思想を伝える経典である.クシナーラーの沙羅双樹の中で釈尊が,「仏の永遠性」「一切衆生悉有仏性」などの真理を語る.仏は永遠であり、全ての人間には,仏のさとりを得られる「仏性」が備わっていることが明らかにされる.日本仏教に大きな影響を与えた.
内容説明
『涅槃経』は、釈尊が、クシナーラーで入滅されるその日一日を舞台にした経典である。沙羅双樹の中に横たわる釈尊が、参集した菩薩、衆生を相手に、最後の説法を行い、「仏の永遠性」「衆生の仏性(ぶっしょう)」などの真理を様々な比喩を交えて語る。著者は、ラジオ放送の聞き手に向けて、『涅槃経』を分かりやすく紹介しながら、物語を通して語られる大乗仏教の中心となる思想を解読している
目次
序説―涅槃経とは
クシナーラー―『涅槃経』の舞台
純陀の願い
仏は永遠に
究極の教え
仏性とは何か
仏性を見るのは難しい
誰にでも仏性はあるのか
世尊の病
施身聞偈
阿闍世王の救い
仏の慈悲
著者等紹介
高崎直道[タカサキジキドウ]
1926‐2013年。仏教学専攻。東京大学文学部印度哲学科卒。東京大学教授。鶴見大学学長。浄土真宗本願寺派総合研究所副所長。岩波講座『東洋思想』編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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