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岩波現代文庫
日本文化のゆくえ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 336p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006002794
  • NDC分類 361.5
  • Cコード C0111

出版社内容情報

家族,教育,経済,労働形態の変動,芸術の新たな取組,生死観,宗教,倫理の変容など,現代の日本社会のかかえる問題群を臨床的に読解することで,混迷・錯綜する日本文化の方向性を,分かり易く平明な文体で提示する.ユング派心理学の第一人者である河合隼雄による日本文化論の到達点.(解説=大澤真幸)

内容説明

家族、教育、経済、労働形態の変動、生死観、宗教、倫理の変容など、現代日本のかかえる様々な問題群を臨床的に読解することで、混迷・錯綜する現代日本文化の方向性を、分かり易く平明な文体で提示する。問題群の表層にとどまらない個々の問題の内部からの独自の分析と普遍化が、本書を日本でのユング派心理学の第一人者ならではのユニークな日本文化論としている。

目次

1 「私」探し
2 家族の未来
3 学校のゆくえ
4 仕事づくりの構図
5 豊かな消費を求めて
6 科学技術のゆくえ
7 異文化体験の軌跡
8 夢見る未来
9 現代人と芸術
10 「私の死」と現代
11 宗教と宗教性
12 アニミズムと倫理

著者等紹介

河合隼雄[カワイハヤオ]
1928‐2007年。兵庫県生まれ。心理学者・心理療法家。京都大学理学部卒。62年よりユング研究所に留学、ユング派分析家の資格取得。京都大学名誉教授。国際日本文化研究センター所長、文化庁長官を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

i-miya

54
2013.12.12(12/12)(つづき)河合隼雄著。 11/14 (p011) (まえがき、つづき) 以上を留意しつつ、なおかつ思い切って欧米の考え方を取り入れていく。 まよいは許されない。 この実験を行ううえで、日本文化についてよく考え、よく知る必要がある、そうしないと大変危険である。 「現代日本文化論」を打ち出すこと。 自分なりの「現代日本文化論」を築くこと。 新しい世紀に向かい進むことを期待したい。 1.私探し。  2013/12/12

i-miya

50
2013.11.08(初読)河合隼雄著。 2013.11.05 (カバー) 家族・教育・経済・労働形態の変化、死生観、宗教、倫理観の変容。 現代日本の諸問題を読解、方向性を提示。 表層に留まらない内部からの独自の分析。 (河合隼雄) 1928-2007、兵庫県生まれ、心理学者、心理療法家。 京都大学理学部卒。 1962、ユング研究所留学、ユング派分析家の資格取得。 (解説=○○○○) 日本社会と日本文化の現状と先行きにつき多面的に論じ、建設的提言を行ったもの。  2013/11/08

i-miya

48
2014.02.09(01/12)(つづき)河合隼雄著。 02/07 (P064) 死の方の視点から人生を見る。 「イエ」を大切にして、死後、「御先祖様」になる、と考えて安心すること。 「死」のほうから、家族を見ている態度である。 現代人の生き方、「死」のことをあまりにも無視したり、忘れている生き方ではないか、と思っている。 生と死の両者を視野に入れて、自己実現を考えるべきではないか。 2014/02/09

roughfractus02

13
20世紀末に著者は本書冒頭で、西洋個人主義を移入した近代日本が高齢化社会となり、戦後「イエ」の代役だった会社からも放逐されて私探しを始めた、という新世紀の自我の苦難の物語を提示する。西洋の絶対神に繋がらず剥き出しのまま放浪を始めたこの自我意識を無意識も含めたユングの自己概念において検討する本書は、意識と無意識の新たな関係の構築というテーマ設定で家族、学校、仕事から死、宗教、倫理までの領域を辿る。著者は個人と他者を切り離し、敵対や排除と捉える習慣や死を終点とした自我中心の有限世界の外へ出るように読者を促す。2022/12/25

はげまる

8
途方もなく膨大で濃密な情報をここまで魅力的に織り上げてしまう筆力がトンでもない!人間にとっての宗教、科学、アイデンティティーの問題、日本の独自性、特殊性、欧米との差異を様々な角度から分析検証してくる。その道の専門家の意見はもちろん、そもそもの国や文化の成り立ち方の背景、歴史的な経緯を丹念に紐解き、深い洞察力で提示してくれる。評論というより哲学的な叙事詩のような読後感を味わえる良書。2014/05/25

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