内容説明
近代日本のメディア・消費文化にとって、広告が果たした役割とは何か。広告とは、いかに「意味の媒体」であり続けたのか。存在としての緩さ、過剰な言説との不均衡を解明しつつ、一九二〇年代から現代に至る時代空間の中で、広告の変容を考察する。俊英による刺激的な力作論考。
目次
序章 問題と方法(広告のある風景―消費社会のイメージ装置;広告の存在論―ベンヤミンから ほか)
第1章 孤立する広告(見世物のなかの/としての「広告」;広告の誕生 ほか)
第2章 散逸する広告(広告の美学化;広告の工学化―工学の所産としてのポスター ほか)
第3章 融解する広告(流動する“舞台”;“欲望”する女性と広告 ほか)
終章 遊歩の弁証法
著者等紹介
北田暁大[キタダアキヒロ]
1971年生まれ。東京大学文学部卒業。同大学大学院人文社会系研究科博士課程退学。現在、東京大学大学院情報学環准教授。博士(社会情報学)。専攻=理論社会学、メディア史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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