内容説明
「フランス革命」とは、いったい何だったのか。フランス史研究の第一人者が、戦前からの研究史を踏まえて社会史の視点から読み解く。革命を旧特権エリート、新興中間層、民衆の三極構造として捉え、どのように民衆の世界が解体され、近代国民国家へと再編成されていったかを考察する。「補論 フランス革命と明治変革」併載。
目次
フランス革命の解釈をめぐって(アプローチの仕方;日本におけるフランス革命観 ほか)
原因(「ブルジョワ」;「革命的ブルジョワジー」? ほか)
革命のプロセス(フランス革命の輪廓;革命の勢力配置(一七八九年) ほか)
民衆運動(革命の底辺;フランス革命の意義 ほか)
補論 フランス革命と明治変革―比較史の枠組
著者等紹介
柴田三千雄[シバタミチオ]
1926年京都府生まれ。東京大学文学部西洋史学科卒業。東京大学名誉教授。専攻は、フランス近代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ロロ
1
市民向けの講座をもとにしているのでとても読みやすかった。入門書として最適。フランス革命の原因1787年(フランス革命は1789年~)からフランス革命の終わり1799年までの外観を三段構造(貴族・ブルジョワ・民衆)に分けて説明。まるで物語を聴いているようだった。2013/06/01
ア
0
最近読んだ『物語 フランス革命』とは違う角度から論じた本を読みたいと思い手にとった。本格的な歴史学、社会史で、こういった分野に触れるのはほとんど初めてであったが、方法論についても述べられており、勉強になった。他の地域、時代をみる際にもこうした視点が応用できるようになりたいと思う。2016/07/20
KSK48
0
第1章は難しかったが、それ以降はけっこうわかりやすかった。歴史の魅力はそこに起きた人間ドラマにあると思う方だけれど、社会史・比較史といったマクロな観点は非常に重要だと思う。当時の社会のムードというのは、その場にいないとなかなかわからない。しかし今回挙げられた研究者たちの観点というのはどれも興味深く、その当時以上に理解を深めることもできると思えました。2015/07/06
numainu
0
評価D2008/12/27
若い脳
0
外観は掴めた。未定だが、別の資料も使い深めていこう。2010/05/12