岩波現代文庫<br> ファシズム

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岩波現代文庫
ファシズム

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  • サイズ 文庫判/ページ数 380p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006001568
  • NDC分類 311.8
  • Cコード C0131

内容説明

複雑かつ論争的なファシズム概念を比較史的視点で思想、運動、体制の三側面から分析した本書は、ファシズムを学問的に考察する最良の書である。現在、ファシズム論をいかに構築するかを論じた補説と序文を書き下ろし、旧著刊行以来の研究史を踏まえて膨大な参考文献を追補した決定版。

目次

1 ファシズムとは何か
2 運動としてのファシズム
3 思想としてのファシズム
4 体制としてのファシズム
5 ファシズムの歴史的位置
補説 新たな時代転換とファシズム研究

著者等紹介

山口定[ヤマグチヤスシ]
1934年生まれ。大阪市立大学名誉教授、立命館大学名誉教授。専攻=政治学、ドイツ現代史、ヨーロッパ政治史、政策科学論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

coolflat

14
220頁。ファシズム四つのタイプ。第一は、ファシズムの巨大な大衆運動が展開され、その指導部が政治権力の中枢部を掌握する形でファシズム体制にいきつく例で、イタリアとドイツ。第二は、保守主義的権威主義体制が「上から」のなし崩し的ファッショ化を通じてファシズム体制に移行する例で、日本とポルトガル。第三は、反ファシズム派が敗北して生まれた軍部独裁型ファシズム体制で、スペインのフランコ体制。第四は、ナチスの傀儡政権の下で成立した体制で、ノルウェーのクヴィスリング体制、フランスのヴィシー政権、クロアチアのウスタシ国家2016/06/20

またの名

13
とりあえず論敵を非難するためファシズムのレッテルを貼るのは本書も慎むが、かといってそう呼ばれるべき現象があった事実は否定できない。歴史・運動・思想・体制といった様々な面から特徴づけて分類し、中間層的バイアスをもった周辺的なエネルギーの結集運動と定義。古い共同体を理想化する保守主義と共鳴するようでありながら、新しい共同体の創出と社会の流動化も望む疑似革命の性格をもつ(本気では革命しない)ファシズム。その熱狂は生まれによらず能力評価で誰でもリアルを充実できるという幻想を、閉塞した時代の中間層に見させたと指摘。2017/04/07

青柳

7
本書の帯のそで部にある「本書は、ファシズムを学問的に考察する最良の書である」という説明に偽りなしの名著です。私が注目した点は、本書の旧著が刊行された当時の時代背景です。刊行当時、社会主義陣営の混乱による左翼の信用喪失、保守化したアカデミー及びジャーナリズムの側からのファシズム概念追放の動き、新左翼からイデオロギー闘争へ巻き込まれることへの懸念などといった、複雑で緊張感のある政治力学が働いていた時代の中で、安易なレッテル貼りを避けつつ、客観的にファシズムをここまで詳細に叙述されたことに感銘を覚えました。

刳森伸一

4
ファシズムという言葉は否定的な意味合いで使われているが、その概念はあいまいで実体を把握するのは難しい。本書はそんなファシズムを運動、思想、体制に分けて把握しようとする論考で、ファシズムを多角的かつ深く掘り下げて考察している。名著と謳われるだけあって、その論考は地に足がついており、説得力がある。ただ、本書では「ファシズム」を比較的狭く規定しており、それを厳密でよいと捉えるべきか、不必要に幅を狭めていると捉えるべきかは、分からない。2021/12/07

てれまこし

4
ファシズムという現象は国内発展段階論的に説明されることが多いが、国際政治と絡む現象である。それは後発資本主義諸国による植民地再分配を求めるであり、また共産主義の国際主義に対抗するものでもあった。そういう意味では、歴史的には過去のものであると言える。だが、一旦成立したファシズムはその生成条件とは別に、新たな条件下で再生しうる。果たして今日の新右翼やポピュリズムがどの程度までファシズムと呼べるのかは不明なのであるが、没落する中間層を支持基盤とするという点では、ファシズムに類似したものが成り立つ土壌は存在する。2019/10/27

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