内容説明
起源と目的をもつ「大文字の歴史」が終焉した後、歴史はいかにして可能かを問う。柳田国男の口承論、解釈学、ナラトロジー、科学史における歴史叙述などの成果を踏まえて物語り行為による歴史を追求し、小さな物語のネットワークとしての歴史の可能性を考察する。単行本を増補し、物語り論的歴史哲学を深化させた新編集版。
目次
序 「歴史の終焉」と物語の復権
第1章 「物語る」ということ―物語行為論序説
第2章 物語と歴史のあいだ
第3章 物語としての歴史―歴史哲学の可能性と不可能性
第4章 物語の意味論のために
第5章 物語と科学のあいだ
第6章 時は流れない、それは積み重なる―歴史意識の積時性について
第7章 物語り行為による世界制作
著者等紹介
野家啓一[ノエケイイチ]
1949年生まれ。東北大学理学部物理学科卒業。東京大学大学院科学史・科学基礎論博士過程中退。東北大学文学部教授。専攻は科学哲学、言語哲学
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