岩波現代文庫
生命の多様性〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 257,/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006001322
  • NDC分類 460
  • Cコード C0145

内容説明

下巻には第三部「人間の影響」を収めた。いま人間の活動によって、どれほどの生物が絶滅の淵に追いやられているのか。生物多様性という資源には、人間にとってどのような価値が潜んでいるのか。ウィルソン博士はこれらのことを豊かな具体例をあげて明らかにした上で、世界の生物多様性を守るための方策を明確に示し、地球環境のための新しい倫理を提唱する。

目次

人間の影響(種の生と死;脅かされる生物多様性;未開発の富;解決への道;環境の倫理)

著者等紹介

ウィルソン,エドワード・O.[ウィルソン,エドワードO.][Wilson,Edward O.]
1929年生れ。ハーバード大学教授。専門は社会性昆虫。有名な社会生物学論争を巻き起こした

大貫昌子[オオヌキマサコ]
1932年生れ。翻訳家

牧野俊一[マキノシュンイチ]
1955年生れ。独立行政法人森林総合研究所森林昆虫研究領域長
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

翔亀

45
上巻冒頭のアマゾンの嵐体験は、雷が森の層をなす構造を露わにし何千種の生物が蠢いてることを幻視した。下巻巻末において、同じ体験が、「人類のせいで地球はついにその生物多様性のるつぼを壊しうる力を手にしたのだ」という実感を伴っていたことが明らかにされる。何故なら人間に乱されたことのない森ならば、雷ごときで森の内部構造が曝け出されることはない筈だから。かように劇的な構成。下巻は人間がいかに生物多様性を壊したかの話だが、しかし意外に陰鬱にならないのは、解決への道がしかと具体的に示されるからだ。力強い未来への提言。↓2016/07/24

Francis

9
下巻では上巻に続いて生物がどれほど多様性に満ちているかが示され、そして人類の活動が生物の多様性をどれだけ破壊しているかが語られる。とはいえ著者自身による生物多様性の破壊を食い止め、維持していくかの解決策が示されているのでそれほど陰鬱な印象は与えないのが救い。終わりの方を読むと人類が知っていること、人類が文明生活に入ってやってきたことがいかに自然の前には小さなことかがよくわかる。数十年後に人類は「シンギュラリティ」を迎えるなんて騒いでいるが、この生物の多様性という現実の前にはその騒ぎがあほらしく思えてくる。2017/05/03

Kanou Hikaru

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