岩波現代文庫
岩倉使節団『米欧回覧実記』

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  • サイズ 文庫判/ページ数 262p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006000929
  • NDC分類 210.61
  • Cコード C0126

出版社内容情報

日本の近代史の画期をなした岩倉使節団(明治4-6年)の見聞を,久米邦武の『米欧回覧実記』(明治11年)によってたどる.米欧での体験またアジア認識などの射程を測り,その歴史的意義を大きな視野においてコンパクトに論じる.

内容説明

日本の近代史の画期をなした岩倉使節団(明治四‐六年)の見聞とその意義を、随行した久米邦武の名著『米欧回覧実記』(明治十一年)によってたどり論じる。この以後の日本近代が直面することになる諸課題を検討し、そのアジア認識や日本観の射程を測りながら、使節団の歴史的意義を大きな視野の中でコンパクトに論じる。

目次

1 岩倉使節団とは
2 アメリカでの体験
3 先進ヨーロッパの認識―イギリスとフランス
4 後進ヨーロッパの課題―プロシアとロシア
5 北欧から南欧へ
6 岩倉使節団と近代日本

著者等紹介

田中彰[タナカアキラ]
1928年、山口県生まれ。日本近代史を専攻。北海道大学名誉教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おさむ

41
今から140年前、22か月かけて欧米諸国を巡り、日本の近代化の礎を築いた使節団の回覧記の解説書。キーワードは「百聞は一見に如かず」ですね。東西文化の相違を意識しつつ、各国の政治・経済・社会システムの本質を見る当時の日本人の観察眼に感心します。プロシアの宰相ビスマルクのナマ演説から感銘を受けたエピソードや裏話も満載でした。2016/01/04

James Hayashi

20
北大名誉教授、日本近代史専攻。久米邦武(丈市)太政官少書記官の使節団を共にした見聞録を読み解く。アメリカからヨーロッパ諸国を訪問し、日本の近代化に向け鎖国から脱皮を試み、他国の国力、状況など書き記す。ただの訪問でなく2年弱に及ぶ国家首脳陣の離日は大きな影響となった事であろう。2018/11/01

デューク

2
時の政府首脳部の半分近くを2年近く派遣し、不平等条約改正や西洋文明の調査を目的とした岩倉使節団の非公式記録。 岩倉使節団は、木戸孝允、大久保利通、伊藤博文ら大臣クラスの政治家だけでなく、ジャーナリストの福地源一郎、東洋のルソーと呼ばれた思想家の中江兆民、後の三井財閥総帥の団琢磨、女子教育の先駆者の津田梅子など、バラエティに富んだ人々が随行していた。本書は、その一員である久米邦武が残した視察報告書である。泰平の眠りをむさぼっていた小国が、世界をリードする先進国の模様を瑞々しい感性でつづった一冊。おすすめ2024/03/17

numainu

1
評価C2019/07/06

katashin86

0
電話すらない時代に政府首脳がこぞって1年以上国内を留守にするとは恐ろしい。それほど政府はこの使節派遣に賭けていて、帰朝後大久保‐伊藤ラインが日本をリードしていくのも必然だったのだろう。2013/03/24

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