岩波現代文庫<br> 日本古代内乱史論

岩波現代文庫
日本古代内乱史論

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  • サイズ 文庫判/ページ数 359p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006000264
  • NDC分類 210.3
  • Cコード C0121

出版社内容情報

内乱は歴史の発展と創造の契機をはらむ諸矛盾の激突の過程である.壬申の乱から藤原種継暗殺に至る内乱を通して,天皇制確立期の社会情勢を古代人の生き方を含めて詳細に描き出す.日本の疾風怒濤の時代を再現する雄渾な歴史叙述.

内容説明

内乱の時代に社会の諸矛盾が激突し、歴史の発展と創造の契機がはらまれる。本書は、六七二年の壬申の乱にはじまり、藤原広嗣の乱、恵美押勝の乱、七八五年の藤原種継暗殺に至る内乱クーデタを通して、古代天皇制の実態を宮廷内部の暗闘にとどまらず、古代人の生き方を含めて詳細に描き出す。古代日本の疾風怒濤の時代を再現した雄渾な歴史叙述。

目次

壬申の乱(壬申の乱;壬申の乱前後;壬申の乱の論点―若干の追記)
740年の藤原広嗣の叛乱
藤原恵美押勝の乱
藤原種継事件の前後

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬参仟縁

19
農村社会の内部には、疲弊に乗じて 富をかたちづくってゆく層も あらわれてくる(24頁)。 行基は律令国家の官寺の外にあって、 豪族・農民のあいだに起居して 説法し、民衆救援のため奔走。 730年の集会では為政者に畏怖を よびおこすていのものとなった。 これは彼の意図を超えたものという(154頁)。 わたしも大規模集会はよくないと思う。 小規模で機動力が理想。  2014/05/23

翔亀

17
【壬申の乱4】前半が壬申の乱論。初出は1951年という歴史学者による古い論文。天皇・貴族間の抗争のみではなく、支配関係全体を内乱期に読み取ろうとする、至極全うな目標を掲げている。びっくりしたのは、和辻哲郎が、大海人(天武)が率いた農民大衆が、大友皇子の中央政府の正規の軍隊を打ち破った。天皇はこうした全体意思の表現者なのだ、と1948年の論文で書いているという。北山は、ばかいうんじゃない、農民大衆の戦争参加は「徭役」(税の一種)の強制関係に基づくものであり、天武こそ強烈な専制君主の確立者だと反論している、↓2014/02/22

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