岩波ジュニア新書<br> 新しい「公共」入門 - 思いがけない出会いをつくる

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岩波ジュニア新書
新しい「公共」入門 - 思いがけない出会いをつくる

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  • サイズ 新書判/ページ数 220p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784005010189
  • NDC分類 K301
  • Cコード C0236

出版社内容情報

どうしてこんなにも話し合えないのか? アーレントやハーバーマスだけでなく、日本における「公共」概念の変遷や、オードリー・タンによる新しいアイデアまで、気鋭の政治学者が古今東西の思想や実践を振り返り、これからの「公共」のあり方を考える。認定NPO法人抱樸理事長、奥田知志さんへのインタビューも収録。


【目次】

 はじめに

第1章 そもそも「公共」ってなんなのか?
 1 「公共」は誰のもの?――排除と包摂
  排除デザインのある街
  オリンピック・パラリンピックで追い出される住民たち
  みんなの場所だから――映画『パブリック――図書館の奇跡』
 2 公共の意味を解きほぐす
  official/common/open
  複雑に絡まる三つの意味
  「おほやけ」「公」「public」
  アジールとしての公共空間――網野善彦『無縁・公界・楽』
  公と私
  理性の「私的使用」と「公的使用」――カント「啓蒙とは何か」
  公共圏と親密圏
 3 誰が公共を担うのか?
  フォーマルな公共
  インフォーマルな公共
  「滅私奉公」から「新しい公共」へ――戦後日本における公共の変遷
  日常のなかのインフォーマルな公共空間
  公共をめぐる状況の変化

第2章 公共をめぐる政治思想
 1 グローバル化と公共の危機
  拡張する世界――ウォーラス「大社会」
  現実は理想通りにはいかない――リップマン『幻の公衆』
  大共同社会を創出する――デューイ『公衆とその諸問題』
 2 「共通世界」と「市民的公共性」
  大衆社会の誕生
  アーレントの大衆社会批判
  政治の原風景としての古代ギリシャ
  同じテーブルを囲んで――アーレント『人間の条件』
  公的領域――自由な「現われの空間」
  私的領域――「世界」が失われた空間
  地球上には複数の人間がいる
  議論の舞台は喫茶店――ハーバーマス『公共性の構造転換』
 3 公共と民主主義
  「論理の力」を重視する――熟議民主主義の立場
  熟議民主主義の問題点
  批判するのはよくないの?――闘技民主主義の立場
  公共空間は中立的なの?
  公共と民主主義のずれ
  公私の境界を問い直す
 4 現代の公共哲学
  「正義の原理」をもとめて――ロールズ『正義論』
  共通の土台を探る――ロールズ『政治的リベラリズム』
  21世紀の公共にむけて

第3章 いま、公共はどこにある?
 1 公共を破壊する自己責任論
  公園と有料プレイグラウンド
  イデオロギーとは何か?
  成功は自分の努力次第?
  日常に潜むイデオロギー
  新自由主義イデオロギーの台頭
 2 ソーシャルメディアと公共の断片化
  オールドメディアの凋落
  個別化された世界
  感情を動員される若者たち
  分断を引き起こすポピュリズム
 3 公共のない民主主義
  老ハーバーマスの診断
  闘技民主主義も大変......
  公共圏の複雑化
 4 新しい公共圏

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

pppともろー

5
「公共」について、優しく解説。閉じられた公共から開かれた公共へ。ネット空間の可能性。2026/10/05

フクロウ

2
「公共」の意味についての①official②common③openという分類や、「公共性」の意味についての①国家的公共性②市民的公共性③地域的公共性という分類は(概ね従前から認識はできていたが)役に立った。「公共」概念の鍵は結局「他者」であり、そして「他者」は「自己」にとり両義的である。「他者」は「不安」をもたらすかもしれないし、「喜び」をもたらすかもしれない。そのいずれになるかは実際に付き合ってみないとわからないわけだが、いずれにせよそういった両義的な他者に出会うのが公共空間である/あったはずである。2026/10/18

トガリネズミ

1
鳩山由紀夫みたいなタイトルだけど、公共の歴史や現在の問題点を論じた本。SNSや新自由主義的価値観の内面化で公共は危機に瀕しているらしい。しっかりまとまっているけど、解決策が奥田知志や田中元子って、属人的すぎないか?多様な人との出会いは、軋轢を必ず生む。それがしんどいのよね2026/11/01

リュシス

1
熟議民主主義と闘技民主主義の対比が面白い。理性的な議論を重視する熟議にも、そもそも誰の言葉が「理性的」と認められるのかという問題がある。怒りや切実な訴えを非合理として退ければ、対話の場に既存の権力関係が持ち込まれる。一方、対立や感情を重視する闘技民主主義も、分断を深める危険と無縁ではない。本書が第3章でその難しさにも触れているのがいい。国語科や道徳科で、感情を排除せず、かつ対立を敵意に変えない対話は可能だろうか。2026/10/29

uh

1
公共が高校の必修科目になってたなんて知らなかった。インタビュー中に出てくる大学内の喫煙スペースを「卒煙支援エリア」と名付け喫煙所は公式には存在しないものとするという話には苦笑。2026/10/11

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