内容説明
「カレシができた!」「カノジョにふられた…」「エッチはOK?」。思春期の恋はウキウキ以上に、とまどいも多い。10代の「性と愛」、そして「ココロとカラダ」はどうあるべきか。いい関係を保つにはどうしたらいいのか。保健室で長年、中学生と向き合ってきた著者が十人十色の恋バナのエピソードをふまえてあなたの悩みに答えます。
目次
序章 子ども+おとな=「ことな」たちへ
1章 好きってなぁに?
2章 リアル恋愛模様
3章 自己肯定は、カラダからだって
4章 恋愛と性の危機
5章 愛のかたちはいろいろ
著者等紹介
金子由美子[カネコユミコ]
1956年、名古屋市生まれ。埼玉県公立中学校養護教諭。“人間と性”教育研究協議会幹事、雑誌『季刊セクシュアリティ』副編集長、日本思春期学会理事、NPO法人さいたまユースサポートネット理事、家族支援カウンセラー、埼玉大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コジターレ
8
イマドキの中学生の性と愛の事情を知ることができる。高校でさえ彼氏彼女がいる人が数組しかいない田舎で育ち、ガラケーさえもない時代に10代を過ごした僕には、衝撃的な内容だった。性と愛の事情だけでなく、今の子どもたちが置かれている状況をほとんど知らなかった。スマホの普及、セクシャルマイノリティ、シングルマザーの増加、貧困家庭の増加という過去とはまるで違う時代の中で、大人たちが何をすべきかを考えなくてはならない。2025/05/06
ブルーツ・リー
4
まあ…まだ中学生だからね…。性的逸脱も、この程度で済んでいるけれど、高校生になったら、こんなもんじゃ済まないし、保健室の先生が何か言った所で、聞く耳も持たないんじゃないかな、と思った。 この事例たちは、割と、素直な感じの子が多くて、今の子はこうなのか?とも思ったが、実際にはこう簡単に行くケースばかりではないだろうし、上手く行ったケースが主に載っているか、と思った。 性的な話ばかりではなくて、子供の貧困にもフォーカスし、最終的には、それを支える立場を目指しましょう。と結論している所が、素晴らしいと思った。2021/10/11
aya
4
おそらくここまでことはうまく進んだ例は、ほんの一部なのだろうという思いがあり、複雑さを感じたのは事実。 自分の中学校の環境は恵まれていた。そう思いながら過ごせた自分が、高校では不登校になったので決して他人ごとではない。身近にある、ナイーブな事情について語られないこと、また繊細な問題にまで踏み込める教師の労働環境が整っていないことなどが問題だと考えました。2018/12/20
はの
3
本当に様々な家庭環境に悩む子どもたちを、こうやって受け止めてくれる場所があったら、生きる希望や道しるべになるだろうな。子どもたちも、どうしたらいいのか分からなくて苦しい。でも、大人だってどうしたらいいのか悩んでいるのかな。だからといって子どもを傷つけていいわけじゃない。学校に、地域に、こんな場所があったらいいのに。でも、受け止める人の家庭が心配になるけど。2016/12/11
Annette2
2
恋愛や友人・家族関係、自身の性や身体といった、中学生が直面する様々な悩みを、養護教員が取り上げた本。当事者である中高生向けの本として書かれているが、大人にとっても、偏見や自身の経験・常識に基づいた決め付けを廃し、筆者のように子供の悩みに真摯に寄り添える人間になるための契機になり得る良い本だと思う。もっともそのためには、大人がまず人として成熟する必要がのだろうが……。取り上げられる中学生の恋愛トラブルには、「大人顔負け」と思ってしまうものもあるが、それは本当は逆で、大人が子供レベルということだろうから。2018/10/21
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