内容説明
ものづくりに生きる職人の世界とはどんな世界なのだろう。押絵羽子板、手描き提灯、江戸切子、藍染など伝統的な工芸品にたずさわる職人たちを紹介します。弟子入りのきっかけや厳しい修業の様子、日々の暮らしぶり、技へのこだわりなど、その知られざる素顔に迫ります。手に職をつけ自分らしく生きるための仕事案内。
目次
第1章 職人の世界で、俺は生きる!―覚悟の想い、それぞれに…
第2章 「一人前の職人」、その意味するもの―涙と驚きの修業時代
第3章 おのれの看板、暖簾を掲げて―独立、腕一本に思いを込めて
第4章 老舗商家の職人たちは、いま―ブランドを社員として支える、委託生産者として支える
第5章 技を極める人生、その周辺にあるもの―信念と情熱で伝統工芸を守る
著者等紹介
鮫島敦[サメジマアツシ]
老舗ジャーナリスト。1961年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修了。出版社勤務後、著述業、またセミナー講師として活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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愛奈 穂佳(あいだ ほのか)
5
【心の琴線に触れた言葉】文化の基礎には、歴史がある。歴史がなければ文化はひどく浅いものになってしまう。長い歴史を背景とする日本の文化が生んだ伝統工芸。この伝統工芸が廃れてしまったら、将来の日本は、その分野での文化的な向上を期待できなくなるだろう。2013/11/20
壱萬弐仟縁
2
「面相師は、人間の顔を描くのが仕事だ。(略)いい面相を描こうと思うなら、まずは自分自身がいい人間にならなければいけない」(4ページ)。職人から学ぶことは学校で学べぬ人生哲学で、作品表現に直結するだけにインパクトがある。paper lanternが英訳の提灯の文字書きはなかなか人間味を感じる味わい深さがある(14ページ~)。職人の心構えは、掃除、自由時間に指向を繰り返し、自分がものにする(52ページ)。言われてやるのではなく、自ら気づき行動(66ページ)。真の学歴は柔軟で多彩な思考と示唆する(174ページ)2012/09/02
茶
0
職人の世界はやっぱり徒弟制度がいい部分もあるんだなぁと思った。 旅先などで地域の民芸品を買うことがあるが、高いなぁなんて思わず、職人さんたちを応援するつもりで、なおかつ自分の生活を豊かにしてくれる一生ものを選ぶ気持ちで買い求めたいと思いました。2020/07/27